1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08610251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
的場 正美 名古屋大学, 教育学部, 教授 (40142286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯島 薫 名古屋大学, 教育学部, 助手 (30252208)
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Keywords | 政治教育 / 解放 / 資質 / 問題志向性 / 状況志向性 / 授業 |
Research Abstract |
本研究は、次の2点の解明を通して、ドイツ政治教育における解放概念の具体化の問題を明らかにすることを目的としている。 1・解放概念をめぐる論争の分析を通して、(1)解放概念の科学理論的位置づけ、(2)解放と資質、(3)解放と学習目標、(4)解放と学習組織の関係のあり方と問題点を明らかにする。 2・授業過程の計画と実施過程の分析を通して、どのような批判能力、問題解決能力、計画能力、分析能力が形成されるかを明らかにする。 平成8年度では、政治教育の指導要領で解放概念が問題になる領域、解放概念を巡る論争、具体的な授業の分析をおこなった。この実績をふまえ、平成9年度の研究実績の概要は以下の点である。 1,ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州の1974年度版(第2版)と1987年度版(第3版)を比較し、1)民主主義と憲法、2)思考の学習と態度の学習、3)政治教育の目標についての規定は、両者の学習指導要領にあまり相違はないが、4)自己決定と共同決定については、第3版では自己の妨害と他社の利害および個人的行為と連帯の行為の緊張関係が強調されている。 2,第3版の学習指導要領においては、環境問題と労働問題に関する資質が2つ追加され、新しい現代状況に対応できる資質になった。 3,現代では、授業実践への強い関心がみられ、問題志向性と状況志向性がその根底にある。
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Research Products
(1 results)