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1996 Fiscal Year Annual Research Report

調査される側の民俗誌-その方法と論理-

Research Project

Project/Area Number 08610314
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

古家 信平  筑波大学, 歴史・人類学系, 講師 (40173520)

Keywords民俗誌 / 沖縄 / 村落開発伝承 / 親族集団
Research Abstract

本研究は従来の民俗誌にみられる問題点、すなわち現実の民俗の変化に対応できずいわゆる伝統的なものへと収束していったこと、調査される側の視点が弱かったことなどに鑑み、これまでほとんど検討されてこなかった調査される側の民俗誌作成の方法と論理を明らかにしようとする。そのため、彼らの試みの具体的な成果として字誌をとりあげた。沖縄県名護市の2つの集落で作成中のものを、完成するまでの営為とともに検討するため、今年度は編纂委員会の構成、完成までに発行された広報や依頼文の収集と、関係者からの聞き取り調査を並行して行った。
これにより親族集団と村落開発伝承にかかわる民俗が、政治経済的文脈もからんで来て彼らにとって最もデリケ-トな部分であり、それが字誌として公表される過程においては、長老らによる調整が必要とされたことや、その過程で伝承に修正が加えられていくことなどが明らかにできた。とりあげた2つの集落とも原稿はほとんど完成しているが、いまだに刊行されないのは、関係者の利害が衝突しているためであり、一部に軋轢を生じているためである。次の段階として、外部の調査者がそれらをどのように扱い、そこにこれまで見落とされてきた視角がみいだせるのではないか、というのが次の年度に向けての課題である。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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