1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08610356
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Research Institution | YONEZAWA WOMEN'S COLLEGE OF YAMAGATA PREFECTURE |
Principal Investigator |
木本 好信 山形県立米沢女子短期大学, 日本史学科, 教授 (00175308)
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Keywords | 恵美押勝 / 藤原式家 / 藤原種継 / 橘奈良麻呂 / 秦氏 / 早良親王 / 藤原蔵下麻呂 / 奈良時代末期政治史 |
Research Abstract |
奈良朝中期、藤原式家は始祖宇合の薨去についで、長男の広嗣の謀反、そして誅殺によって政治的に低迷する時期を迎える。ところが、中期から末期にかけて、恵美押勝の乱を契機として、藤原良継・巨川を中心とする田麻呂・蔵下麻呂四兄弟の協力のもとに政治力を回復していく。その大きな手段が、光仁天皇の擁立と次代の桓武天皇の擁立であった。この両天皇を擁立した功績によって、藤原式家は、天皇の信任のもとに大きく発展し、「藤原式家主導体制」ともいうべき時代を現出させていくが、この四兄弟の相次ぐ薨去によって、やがて衰退へと迎っていく。その衰退の中にかろうじて式家の政治力を保持し支えたのは四兄弟の甥であった種継である。しかし、この種継の暗殺によって式家は奈良朝政治史の中に埋没していく。式家の衰退の現状に対して、桓武天皇は擁立してもらった式家への遠慮という呪縛から開放され、天皇権力の確立を目指して、平安朝という新しい時代の現出を迎えることになる。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 木本好信: "藤原種継の兄弟・子女について" 政治経済史学. 367号. 328-338 (1997)
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[Publications] 木本好信: "橘奈良麻呂の変と秦氏" 史聚. 31号. 31-37 (1997)
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[Publications] 木本好信: "藤原種継暗殺と早良廃太子の政治的背景" 米沢文学. 13号. 61-65 (1997)
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[Publications] 木本好信: "藤原式家と南山背" 古代文化. 49巻7号. 49-52 (1997)
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[Publications] 木本好信: "藤原蔵下麻呂について" 山形県立米沢女子短期大学紀要. 32号. 29-47 (1997)
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[Publications] 木本好信: "恵美押勝の乱" 別冊歴史読本-最前線シリーズ1998年-. 294-301 (1997)
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[Publications] 木本好信: "藤原式家官人の研究" 高科書店, 297 (1998)