遺存体データベースからみた縄文・弥生時代生業構造の変化

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08610401
• Research Institution: Okayama University of Science
• Principal Investigator: 富岡 直人 岡山理科大学, 理学部, 講師 (90241504)
• Keywords: 遺存体 / 動物遺存体 / データベース / 縄文時代 / 弥生時代 / 生業構造 / 環境考古学

Research Abstract

本年度は遺跡出土動物遺存体の分析データの登録をおこなうとともに、加計学園・岡山理科大学の事業として実施した岡山市津島東朝寝鼻貝塚出土資料のデータ分析を行い、遺存体データベースの拡充を図った。データ化に際しては、昨年度に引き続き1レコード1ページ型のカード方式とし、コンピュータ処理方ではマツキントッシュ社パワーマックを中心としたキヤノン社の画像処理システムの利用を図った。システムの特徴を活かし、マクロ撮影映像の利用を大幅に採り入れている。
具体的にデータ化した資料は、岡山市朝寝鼻貝塚(縄文時代後期)、福井県鳥浜貝塚(縄文時代前期)、新潟県篭峯遺跡(縄文時代晩期)、奥三面遺跡群(アチヤ平ら遺跡:縄文時代前・後期、前田遺跡:縄文時代中期、元屋敷遺跡:縄文時代晩期)、岩手県大洞遺跡(縄文時代晩期)、宮城県王ノ壇遺跡(縄文時代後期)、山王囲遺跡(縄文時代晩期〜弥生時代前期)、摺萩遺跡(縄文時代晩期)、中在家南遺跡(弥生時代中期)、福島市大平・後関遺跡(縄文時代後・晩期)、札幌市H317遺跡(続縄文時代初頭、擦文時代前期〜中期)、H37遺跡(続縄文時代初頭)、T71遺跡(縄文時代中期)などの遺跡に及んだ。
さらに、岡山県玉野市玉野海洋博物館、札幌市サケ科学館、千歳市サケのふるさと館などの協力を得て、貴重な現生標本200点程を入手するとともに、コンピュータ登録も推進し、同定基準の明確化を図ることができた。