1998 Fiscal Year Annual Research Report
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08610444
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| Research Institution | TOYO UNIVERSITY |
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Principal Investigator |
千艘 秋男 東洋大学, 文学部, 教授 (20103575)
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| Keywords | 文芸活動 / 文献資料 / 和歌 / 連歌 / 雪玉集 |
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| Research Abstract |
本研究は、三條西実隆とその生涯を通しての文芸活動とを、総合的に研究するための基礎的な文献資料の収集と整理を目標とする。実隆の文芸活動は多岐に亙っているが、今回は和歌および連歌を研究対象に据えた。
本研究には、平成8〜10年度の3ヵ年間に亙って取り組んだ。平成8年度は、実隆の家集として最も整備された『雪玉集』の諸本調査とその検討に重点を置いた。今日、基礎文献たる寛文10(1670)年板行の『雪玉集』の本文は、編纂の折に、転写間に生じた誤写や脱落を有する伝本を底本としたために、疑問点や不備な内容を踏襲した箇所も少なくない。そこで、『雪玉集』の諸本調査よりも、『雪玉集』の版行以前、即ち永正年間から寛文10年までの約150年間に書写された諸本調査と資料収集を行った。その主なものは『聴雪集』『遥雪集』『逍遥院百首』『実隆百首』『逍遥院詠藻』等で、その他『雪玉集』の生成に深い関係がある、『一人三臣抄』『続撰吟抄』の諸本調査を行った。平成9年度は、前半には、8年度の継続で和歌関係書の諸本調査と資料収集とを行った。後半からは、連歌関係に重点を置き、主に実隆に関連のある千句連歌および千句連歌残闕、百韻・和漢連句や関連資料の調査と資料収集とを行った。併せて実隆自筆の文献資料及び関連資料の調査・収集をも行った。その結果、和歌関係では都合53本の調査と資料収集とを成し得た。また、連歌関係では、実隆の独吟・両吟・三吟の百韻を初め、和漢連句や関連資料として、都合77篇の調査と資料収集とを成し得た。
本研究には期間的な制約があるので、今回は実隆の連歌関連の事績の整理に努める。そこで、千句連歌及び千句連歌残闕の研究成果は、かつて『三條西実隆集』として刊行したので、今回は実隆の独吟・両吟・三吟の百韻を中心とした研究成果の一端として、本文翻刻と解説とから成る「本文篇」を公刊する予定である。
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Research Products
(1 results)
