1996 Fiscal Year Annual Research Report
多分野に渡る業績を残す近世期文人、多田義俊に関する伝記および業績の研究-近世文化研究への一階梯として-
Project/Area Number |
08610449
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
古相 正美 中村学園大学, 家政学部, 講師 (30268966)
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Keywords | 多田義俊 / 国学 / 神道 / 故実 |
Research Abstract |
文学・歴史にまたがり,国学・和歌・神道・有職故実の学者であり,同時に浮世草子の作者でもあった江戸時代の文人,多田義俊南嶺の大量の業績を調査・分析・総合することにより,江戸文化を断面的に把握することを目的とした。 まず,多田義俊の現存業績の調査と収集を行った。国文学研究資料館に収集されているマイクロフィルムを活用しながら,国会図書館・天理図書館・東北大学図書館・大阪府立中之島図書館などに現存している著書を調査し,必要なものは紙焼写真や電子複写によって収集した。 同時に,収集した資料をもとに,データベース化をすすめた。具体的には,考証随筆とも言える故実書『故実類聚抄』の入力をすすめた。また,これまで収集してきた書肆資料のデータベース化もすすめており,来年度には完成させる予定である。さらに,公開・非公開の論文で電子文字化していないものの入力を進めており,一連のデータベースに加える予定である。 今年度は,資料収集と基本データベースの作成におわり,まだ成果を公表する段階には至っていない。しかし,来年度には,収集した資料をもとにしたデータベースを完成させ,さらに,論文の形で公開する予定である。できうればまとまった書物として出版したいとも考えている。また,作成した基本的データベース等は,本大学のホームページで公開したいと考えている。
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