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1996 Fiscal Year Annual Research Report

都市的土地所有権の未来像(現代都市法の課題)

Research Project

Project/Area Number 08620035
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionShimane University

Principal Investigator

岡本 詔治  島根大学, 法文学部, 教授 (60108777)

Keywords土地所有権 / 都市計画 / 景観行政
Research Abstract

本年度は水環境・景観行政と土地利用規制について研究した。近年では、利水・治水の面のほか、都市アメニティの観点から潤いのある水辺環境の再生・都市景観の創造が求められており、最近では、ことに「まちづくり」政策の一環として行政施策の重要な課題ともなっている。実定法上も、入浜権が提唱されてすでに久しいが、さらに親水権・アクセス権や水景観権を問題にする向きもある。水のもつ精神的、文化的、社会的価値に多方面から光が与えられようとしており、都市計画の策定においてもその重要性が指摘され、自治体の条例のなかには、自然環境や景観そのものを積極的に保護しようとする傾向が顕著になっている。
しかし、他方で、水環境・景観行政の実現は、通常、私人の建築行為の規制を結果することから、個人の土地所有権の自由との調整が問題となる。所有権は憲法で保障されており、法律による制限は可能であるものの、建築行為を一般的に制限しているのは、都市計画法や建築基準法等であり、これら行政法規は水環境・景観そのものを保護する規制とはなっていない。そこで、この間隙を埋めるために前記の条例が制定されているわけであるが、いうまでもなく、条例だけでは、土地所有権自体を直接制限・拘束できないことから、行政指導に止まらざるをえないのが、現状である。つまり、伝統的な土地所有権観念が、環境行政の足枷となっているわけである。
本研究では、かかる水環境・景観行政との関連で、伝統的な土地所有権観念をどのような論理で修正するかを、現在、模索中であり、次年度ではこの研究をさらに進めて、その成果を公表する予定である。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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