1997 Fiscal Year Annual Research Report
日.米,スウェーデンの労働市場政策の比較政治学的考察:新制度論の観点から
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08620057
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Shizuoka University |
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Principal Investigator |
桐谷 仁 静岡大学, 人文学部, 助教授 (30225106)
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| Keywords | 国家 / 新制度論 / コ-ポラティズム / 労働市場政策 / 政策フィードバック |
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| Research Abstract |
本年度は、一方で、比較政治学における新制度論の展開をふまえて、比較のための分析枠組の再検討をおこない、その一方で、実際の日、米、スウェーデンの労働市場を考察するうえでのデータの収集とその分析をおこなった。
前者についていえば、昨今の新制度論の展開を踏まえ、さらに政策形成の議論を組み入れながら、国家-社会関係についてあらためて議論を整理し、論文として「市民社会論の復権と社会資本の概念:国家-社会関係をめぐる一考察(1)」(裏面参照)を脱稿した。そこでは、まず第一に、国家-社会関係という制度編成が政策形成を考えるうえで重要であること、第二に、しかも国家対社会の二元論ではなく、政治社会という次元をあらたに想定することで、政策形成の型をよりよく理解できること、さらに第三に、近年ロバート・プットナムが政策パフォーマンスの違いを、そうした制度的編成のなかでも、とくに市民社会レヴェルのコミュニティにおける「社会資本」の概念に着目している、その意義について論じた。
後者のデータ面についていえば、労働省やOECD、ILOなどの刊行物を中心に、データの収集を進めるとともに、データをパソコンに入力し、さらに購入した統計ソフト等で解析をおこなった。データの収集の点では、日本関係のデータはおおよそ収集し、また入力も進んでいるが、比較の対象となるスウェーデン等のデータについては、まだ不十分なところがある。データの分析については、日本については試論をおこなっており、この点については、とりあえず近いうちに論文として発表する予定である。
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