1997 Fiscal Year Annual Research Report
M&Aと企業システムの変革-近代・現代・ポストモダン
Project/Area Number |
08630069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷口 明丈 東北大学, 経済学部, 教授 (20103228)
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Keywords | コ-ポレート・ガバナンス / 近代 / 専門経営者 / 所有と経営の分離 / 労使関係 / M&A / 現代 / 企業システム |
Research Abstract |
本研究の目的の1つは、世紀転換期のアメリカのM&Aの波の高まりによって生み出された現代的企業システムとそれ以前の近代的企業システムの相違を明確にすることであったが、そのために本年度は、前年度に引き継ぎ、M&Aによって出現した現代企業におけるトップマネージメント層がどのようにして形成され、どのように変化していったのかを、40社の30年間にわたる取締役および社長等の最高経営者の出自、経歴を検討することによって明らかにし、その類型分析を試みた。そこでえられた知見は、旧所有者の衰退と専門経営者の台頭であった。ついで、M&Aを引き起こした諸力とM&Aそのものが労使関係をどのように変化させたのかが検討され、労働者が半熟連労働者(オペレーター)を中心に階層組織に編成されていく過程と、現代的な労使関係の特徴が明らかにされた。最後にミドルマネジメントをふくむいわゆるホワイトカラー層がどのように形成されたかを明らかにするために、センサスからデータを抽出し、さらに、伝記的なデータの蓄積が重ねられたが、統計的処理をほどこして結論を得るにはいたっていない。 本研究のもう一つの目的は、1980年代以降現在も進展中のM&Aの波の高まりが現代企業とは異なったシステムをもつ新しいタイプの企業を生み出すかもしれないという想定(仮説)を検証することであったが、このの目的を達成するために本年度も80年代に起こったM&Aの個別ケースを網羅的に収集し、大量観察のための準備を行うにとどまった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 谷口明丈: "所有者の衰退と専門経営者の台頭-アメリカ巨大合同企業のコ-ポレート・ガバナンス1900-1930(1)-" 研究年報『経済学』(東北大学). 59巻1号. 1-17 (1997)
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[Publications] 谷口明丈: "コ-ポレート・ガバナンスの類型分析-アメリカ巨大合同企業のコ-ポレート・ガバナンス1900-1930(2)-" 研究年報『経済学』(東北大学). 59巻2号. 1-23 (1997)