1998 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ産業革命の再検討-スレイター工場を中心に-
Project/Area Number |
08630080
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡田 泰男 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (90051482)
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Keywords | 産業革命 / 前貸問屋制 / 徒弟制 |
Research Abstract |
スレイター工場および出資者たつアルミー・ブラウン商会と前賃問屋制との関係を収集した史料により分析した。その結果、次の点が明らかになった。 1.アルミー・ブラウン商会は極めて多数の独立した職人と関係を有し、綿および毛織物を製造は販売した。 2.スレイター工場におけるアークライト紡績機の導入は紡績工程を機械化したが、準備織布仕上工程は手作業に依存しつづけた。 3.準備工程は近隣婦女子に前賃問屋制によりおこなわせた。織布は毛織物については前賃問屋制、綿織物については、従弟を集中作業場に集めておこなわせた。仕上は職人に依存した。 4.以上の如く、アメリカ産業革命の先駆者たるスレイダー工場は、前賃問屋制、従弟制のようは古い制度とのクながソの下で成立し発展したのであった。
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