Research Abstract |
今年度の研究は,当初の計画に基づいて,自動車メーカー,ディーラー,インポーター,業界団体等に対するインタビュー調査および資料収集が中心となった。メーカーとしては,トヨタ自動車,日産自動車,ダイハツ工業,三菱自動車工業,マツダ,ディーラーとしては,ホンダベルノ,ホンダプリモ,大阪トヨペット整備等,インポーターとしては,サターンジャパン,業界団体等としては,日本自動車工業会,自動車振興会,トヨタレンタリース東京,東京海上火災,運輸省自動車交通局,東京陸運局,等でインタビューおよび資料調査をおこなった。また国内調査と並行して,中国に二度(96年9月,97年3月)訪問し,中国汽車貿易華北公司等,計7社,韓国にも二度(96年9月,10月)訪問し,現代自動車等,計23社での調査をおこなった。 この結果,従来積み重ねてきたデータを豊富化することができ、日米比較をおこなう上での比較の座標軸を豊富化,立体化するための基礎データ収集に成果をおさめた。とくに韓国を調査した結果、メーカー直営営業所の形成過程,存在形態,現在の問題点とメーカーの改善策,今後の変化の方向等について詳細な資料収集およびインタビューによる聴き取り調査に成果をおさめた。また,従来の調査ではおこなえていなかったレンタカ-市場,自動車保険市場についても調査し,系列販売問題との関連を探る作業を始めた。こうした研究の成果の一端を活用して,1996年度経営史学会全国大会(横浜市立大学,1996年10月)で報告「自動車流通システムの日米比較」をおこなった。
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