1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08630135
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
水野 一郎 関西大学, 商学部, 教授 (70174034)
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Keywords | 中国の企業会計 / 会計準則 / 企業財務通則 / 中国の管理会計 / 証券法 / 中国の付加価値会計 / 労働者持分会計 / 中国のホームページ |
Research Abstract |
平成10年度の研究は、平成9年度の研究を踏まえて、以下のように実施し、新たな知見といくつかの研究成果が得られた。 1、 本年度も8月に中国現地を訪問し、中国社会科学院や中国の会計制度の改革に関わってきた財政部会計局の研究者、北京商学院会計学部謝志華教授、天津財経学院会計学部 田昆儒副教授、などと意見交換をした。また筆者の研究内容についてもレビューを受けた。とくに遅れていた中国の具体会計準則の制定が10年度に動き出した(一気に6つの基準が制度化された)事情やその背景などを具体的に説明していただいたこと、国際会計基準との調和化の問題について議論し、意見交換できたことは有益であった。中国では公認会計士制度の整備に加えて、税理士制度も始まったことなども新しい動きとして興味深いものであった。 2、 本年度が研究の最終年度であるため、いくつかの学会や研究会で積極的に研究報告をし、議論と貴重な意見をいただいた。国際公会計学会全国大会、千里山会計学研究会、京都会計学研究会、比較会計研究会日中共同シンポジュームなどである。こうした中で数年前と比較して中国の企業会計に関心をもつ研究者や中国から日本の大学院で研究している留学生が増加していることには驚かされた。 3、 本年度も中国の企業会計制度の文献や資料の収集活動を継続し、強化してきたが、インターネットの利用による資料や情報の収集能力が飛躍的に高まってきた。中国のホームページが増加し、新しい法律などもネット上で取得できるものもあらわれてきた。例えば中国の証券法や新しい会計準則も全文を雑誌より早く入手できたのである。今後インターネット活用が研究交流と共に中国の研究でも不可欠となってきた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 水野,一郎: "中国会計の最近の動向と特徴" 会計(森山書店). 154巻1号. 81-94 (1998)
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[Publications] 水野,一郎: "中国における労働者持分会計の可能性と展望" 関西大学商学論集. 43巻4号. 335-359 (1998)