1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08640019
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
中川 仁 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (30183883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 伸明 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (70059731)
溝上 武実 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (90044445)
田中 博 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (10033846)
森 博 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (00042185)
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Keywords | 井草ゼータ関数 / 整環 |
Research Abstract |
Aを有理数体上の可換多元環または中心的単純多元環とし,Aの極大整環Oを一つとり,Oをp進整数環によって係数拡大した環をO_pとするとき,Dirichlet級数 ηA_p(s)=Σ__<O^1_p⊂O_p>(O_p:O^1_p)^<-s>(和はすべての整環O^1_p⊂O_pにわたる) について研究した.ηA_p(s)は極大整環Oのとりかたによらずに,Aだけで定まり,本質的に井草ゼータ関数であることがわかる.したがって,Denefの定理によってp^<-s>の有理関数であることがわかる.これは多項式が行列式であるが積分領域が複雑な準代数的集合になっている場合の井草ゼータ関数の新しい具体例である.さらに,オイラー積η_A(s)=Π_pηA_p(s)は明確な大局的意味を持つ.すなわち, η_A(s)=Σ__<O^1⊂O>(O:O^1)^<-s>(和はすべての整環O^1⊂Oにわたる) が成立する.Aが4次体と四元数環の場合について,ηA_p(s)を具体的に計算することに成功した.それを用いて,Aが4次体の場合には,η_A(s)はR_s>1で絶対収束し、R_s>2/3まで有理型関数として解析接続できることを証明した.Aが四元数環の場合には,η_A(s)はR_s>2で絶対収束し,全平面の有理型関数に解析接続できることが証明できた.これから,指数が与えられた実数X以下のAの整環の個数に関する漸近公式も得られた.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] J.Nakagawa: "Orders of a quaternion algebra over a number field" Journal fui die reine und angewandte Mathematik. 479. 183-194 (1996)
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[Publications] J.Nakagawa: "Orders of a quartic field" Memoirs of the American Mathematical Society. 583. 1-75 (1996)