1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08640048
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宗政 昭弘 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (50219862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 嘉浩 九州大学, 大学院・数理学研究科, 講師 (30243885)
坂内 悦子 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (00253394)
山田 美枝子 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (70130226)
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Keywords | アソシエーション・スキーム / 有限群 / スピンモデル / 有限体 / 交代形式 |
Research Abstract |
有限群の作用する等質空間の一般化としてアソシエーション・スキームとそれに付随する代数のその表現論、関連した組合せ的構造を研究している。特に、アソシエーション・スキームの持つ代数的特徴を一般化したものであるC-algebraに似た概念としてfusion algebraというものがあるが、必ずしもアソシエーション・スキームからではなく、しかも有限群から、まったく別の方法で面白いfusion algebraが構成できることがわかり、このことは有限群の群環のguantum doubleに対応するものであることがわかった。さらにそれを有限群の一般の等質空間に対しても定義したいと考えた末、群上のベクトルバンドルという言葉を使って記述することができた。このことは、研究分担者である関根氏の助言により、すでに関連した研究を作用素環論の分野において行っている幸崎、山上両氏との共著の論文になった。また、研究分担者である山田、坂内両氏はアソシエーション・スキームとスピンモデルについての研究を活発に続けており、成果をいくつもの研究集会で発表した。さらにアーベル群上のスピンモデルについては、分類の最終的決着とも言える論文を、宗政・坂内の共著で準備中である。有限体上の交代形式のつくるアソシエーション・スキームについては、その自己同型群が自明でない正則正規部分群をもつことがわかっており、ここでは一歩進んでそのような部分群を完全に分類することを目標に研究が進行中である。この分野における専門家であるM.Muzychuk氏を2週間招へいしたことは、研究の進展にはずみがついただけでなく今後の研究方針を考える上でも大変有意義であった。
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[Publications] 坂内悦子: "Modular invariance property and spin models attached to cyclic group association schemes" Journal of Statistical Planning and Inference. 51. 107-124 (1996)
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[Publications] 山田美枝子: "Hadamard matrices and spin models" Journal of Statistical Planning and Inference. 51. 309-321 (1996)
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[Publications] 宗政昭弘: "On fusion algebras associated to finite group actions" Pacific Journal of Mathematics. (印刷中). (1997)
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[Publications] 山田美枝子: "On rationality of Jacobi sums" Colloguim Mathematicum. (印刷中). (1997)