1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08640079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
砂田 利一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20022741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 玄 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10234593)
長谷川 浩司 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30208483)
納谷 信 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70222180)
斉藤 和之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60004397)
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Keywords | エルゴード性 / スペクトラム / 量子エルゴード性 |
Research Abstract |
1.古典統計力学におけるエルゴード性の概念を、量子力学において定式化する試みは、物理学のサイドでは完全にはなされていない。一方、数学では、量子力学的ハミルトニアンの高エネルギーにおける固有関数の漸近分布に関する結果を、量子エルゴード性の定義とする流儀がある(スニレルマン、ゼルディッチ、コラン・ド・ベルディエール)。しかし、エルゴード性を、時間平均が空間平均に等しいという形で理解するとき、この定義では満足できない。そこで、当研究では、量子エルゴード性の数学的定式化を目論み、高エネルギーにおける場合と、有限エネルギーにおける場合の両方で、それに成功した。その結果、対応する古典力学系のエルゴード性との密接な関連を見出すことに成功した。高エネルギーでは、擬微分作用素のシンボル解析、有限エネルギーでは半古典近似の理論を適用した。 2.ラプラシアンの離散近似として、グラフ上の差分作用素の研究を行い、特に重み付きグラフの概念を導入し、その上の解析学を研究した。重み付きグラフは、電気回路、可逆な乱歩、コミュニケイション・ネットワークなどの応用分野に関連し、離散的ラプラシアンの性質はそれぞれの応用に結びつく。無限グラフの場合は、離散群の理論や作用素環論などの純粋数学の分野に応用される。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 砂田利一: "Quntum ergodicity" Proc. ″Functional Analysis and Global Analysis″. (発表予定).
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[Publications] 長谷川浩司: "Ruijsennar′s commuting operators as commuting transfer matrices" Commun. Math. Physics. (発表予定).