1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08640119
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
勝田 篤 岡山大学, 理学部, 助教授 (60183779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 直樹 岡山大学, 理学部, 助教授 (00207119)
島川 和久 岡山大学, 理学部, 助教授 (70109081)
藤井 道一 岡山大学, 理学部, 教授 (90033141)
佐藤 亮太郎 岡山大学, 理学部, 教授 (50077913)
酒井 隆 岡山大学, 理学部, 教授 (70005809)
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Keywords | グラフのラプラシアン / スペクトル逆問題 |
Research Abstract |
1.グラフは組み合わせ論,数論,ネットワーク等の数学のいろいろな場面に登場する概念であるが,リーマン多様体の離散類似とみることもできる.以前多様体上のラプラス作用素の1つの離散類似であるグラフ上推移ラプラシアンの第一固有値に対するFaber-Krahn型の不等式を得ていた.(浦川と共同)今回は以前と少し異なる条件下での不等式を得たが,これの証明は前のものより簡単で,先の結果の証明も簡易化できる.また無限グラフに関してその固有関数の減少の評価について組み合わせ的証明とグラフの連続近似の観点からの証明の二通りについて考察を進めている. 2.境界付きのリーマン多様体においてノイマン境界値問題の固有値と固有関数の境界値から多様体の情報が得られるか?というGelfandの問題とよばれる問題を調べている.Belishev,Kurylevらによりすべての固有値,固有関数より多様体が決定されることは知られている.ここでは有限個の固有値,固有関数の情報から,多様体の位相型やquasi-isometry類が決定できるかという安定性の問題を考えている.今のところの戦略では解析的部分と幾何学的な部分とに分かれて考えているが,後者についてはほぼできたのではないかと思っている. 3.研究分担者の業績の主なものは酒井はリーマン多様体が勾配ベクトルのノルムが一定の関数を許容するときの多様体の構造を調べた.佐藤は瀬度空間上の可測関数の線形束の正線形作用素に関するエルゴード定理を得た.田中は準線形発展方程式の時間局所的古典解の一意性および爆発にかんする結果及び積分型半群のChernoffの積公式を得た.長畑は分布関数が非対称な制約下での推定量を提案しその漸近的性質を調べた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Sakai: "On Riemannian manifolds admitting a function whose qradient is of constant norm" Kodai Math.J.19. 39-51 (1996)
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[Publications] R.Sato: "On the ergodic properties of positive operators" To^^<^>hoku Math.J.48. 471-499 (1996)
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[Publications] N.Tanaka: "Quasilinear erolution equations with non-densely defined operators" Differential Integral Equations. 9. 1067-1106 (1996)
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[Publications] N.Tanaka: "Approximation of integrated semigroups by "integrated" discrete parameter subgronps" Semigronp Forum. in press.
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[Publications] H.Nagahata: "Estimating the Distributim Function under Some Restriction in One-sample" Bull.Fac.ED.Okayama.Univ.103. 193-204 (1996)
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[Publications] T.Sakai: "Riemannian Geometry" American.Mathematical Society, 358 (1996)