1997 Fiscal Year Annual Research Report
2つの新タイプのハ-ビッグ・ハロ-天体-巨大バウショックとミニジェット-の探査
Project/Area Number |
08640333
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
小倉 勝男 国学院大学, 文学部, 教授 (30102099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲野 誠 大分大学, 教育学部, 助教授 (80198168)
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Keywords | ハ-ビック・ハロ-天体 / 宇宙ジェット / 宇宙衝撃波 / 星形成 / 原始星 / 星間雲 / 輝線星雲 / シュミット観測 |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、ハ-ビック・ハロ-(HH)天体を代表的な星形成領域こおいて出来るだけ深く深査し、この天体現象がどの程度の頻度で発現するかを明らかにし、あわせて従来気づかれないでいた「巨大バウショック」や「小ジェット」などの新種のHH天体を多数検出することにある。昨年度末の段階で、オリオン領域L1641分子雲において深いシュミツ卜乾板上で検出した2000個を超える小星雲から色の情報によりHH天体候補を1000個強に精選し、座標を測定してあったが、今年度はこれらをカタログとして取り纏めて出版すること、そしてその一部について既に取得してある多天体ファイバー分光のデータを解析してどの程度が真正のHH天体かを調べることである。 この目標に対してその第1段階をほぼ終了したが、論文投稿にまでは至らず、という結果になった。それは、他の研究者の赤外線観測データから一部のHH天体候補は恒星であることが推察され、乾板の再度の見直しの必要を感じたからである。この作業の結果、701個が残った(うち巨大バウショック4個・小ジェット10数個)。この数でも従来の予想をはるかに超える結果で、天体物理学上の意義は大きい。ただし、外国の研究者が準備している既知のHH天体の総合カタログの出版が遅れているため、それとの比較が必要な関係上、このHH天体候補のカタログの出版もまた遅らせざるをえない状況にある(あと1・2か月程度)。 本研究課題の本来の目的は予定研究期間中に十分に達成することができなかったが、代わりに関連する2つの研究を完成し、いずれも発表過程にある。オリオン領域における主要な星形成過程から取り残された分子雲(remnant molecular cloudsと名づけた)のカタログの作成、および南天に我々が発見した巨大なHH天体 HH135/136の電波観測である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Sugitani,K.Morita,M.Nakano,M.Tamura and K.Ogura: "Interferometric ^<13>CO Observations of the Cometary Bright-Rimmed Cloud37 in IC1396 : Evidence for Collapse Phase of Radiation Driven Implosion" Astrophysical Journal(Letters). 486. L141-L144 (1997)
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[Publications] K.Ogura and K.Sugitani: "Remnant Molecular Clouds in the Ori OB 1 Association" Publications of the Astronomical Society of Australia. 15・1(印刷中). (1998)