1996 Fiscal Year Annual Research Report
リニアコライダーにおける標準模型を超える物理の検証
Project/Area Number |
08640343
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
日笠 健一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20208739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
隅野 行成 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80260412)
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Keywords | 超対称性 / 電子陽電子衝突 / QCD / トップクォーク / テクニカラー / リニアコライダー / 対称性の破れ / 量子電気力学 |
Research Abstract |
1.電子陽電子消滅でチャージノ(W粒子,ヒッグス粒子の超対称パートナー)が対生成される反応で,ビームと横偏極させることによって,超対称理論の基本定数がよりよく決定できることを見出した。また,チャージノの崩壊分岐率の測定から,スカラークォークやスカラーレプトンの質量に対する有用な情報が得られることがわかった。 2.電子陽電子消滅反応で,スカラークォークなどのカラーを持ったスカラー粒子が対生成される場合には,グル-オンを余分に生成する反応が存在し,また仮想的なグル-オンの交換によっても断面積が補正を受ける。この補正を計算し,クォークのようなスピン1/2粒子の対生成の場合と比較した。全断面積に対する補正,およびグル-オンが独立なジェットとして観測できる確率の両方ともスピンによってかなりの差がみられることが見出された。 3.トップクォークの質量が,未知の強い相互作用によってダイナミカルに生成されている場合,この相互作用がリニアコライダーにおける電子陽電子衝突でのトップ対生成および光子・光子衝突でのトップ対生成の断面積に与える効果を計算した。さらに,このモデルにおけるWとZの質量比に対する影響を評価した。 4.スカラー量子電気力学において,従来1グループ以下の振幅に対してしか知られていなかったベルン・コソワの規則を,多ループの場合に拡張した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Hikasa: "Hard gluon emission from colored scalar pairs in e^+e^- annihilation" Physical Review D. 54,3. 1908-1918 (1996)
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[Publications] T.Asaka: "Top mass and isospin breaking in dynamical symmetry breaking scenario" Physical Review D. 54,9. 5698-5704 (1996)
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[Publications] K.Daikouji: "Bern-Kosower rule for scalar QED" Physical Review D. 53,8. 4598-4615 (1996)