1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08640390
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
鈴木 俊夫 日本大学, 文理学部, 助教授 (70139070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐川 弘幸 会津大学, 総合数理科学センター, 教授 (50178589)
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Keywords | 中性子ハロー / E1巨大共鳴 / ソフトGDR / ピグミー共鳴 / スピン双極子状態 / アナログ状態 / 巾 / 超微細構造 |
Research Abstract |
1. ^<18>O〜^<24>OアイソトープでのE1遷移強度分布を配位空間を拡げた殻模型計算を用いて調べ、中性子過剰の効果のため、E-1巨大共鳴より低いエネルギー領域に、ピグミー型E1共鳴が形成されることを示し、そのアイソトープ依存性を調べた。このピグミー型共鳴はThomas-Reiche-Kuhn和則の10%の遷移強度を尽くしていることがわかった。 2. アナログ状態の分散巾のアイソスピン依存性に関して我々が提出した新しい公式を、最近の中重核の実験データに適用した。過去および最近の実験データが極めて良く再現されることが示され、我々の公式の正しさ、有効性が確かめられた。 3. 中性子過剰核^<11>LiでのE1遷移及びスピン双極子遷移を、殼模型計算を用いて調べ、4MeV以下の低励起エネルギー領域でソフト-E1巨大共鳴状態が形成されることがわかった。また、この形成にはハローの効果が本質的であることが示された。スピン双極子遷移は4〜8MeV領域に強度の一つの山があることがわかった。さらに、ソフト-E1巨大共鳴の上に形成されるE1共鳴状態を調べている。 4. Beアイソトープに於いて超微細構造の異常を調べ、^<11>Be核でのハローの効果のため、^<11>Beに於いて異常が著しく増大することが示された。 5. ^<11>Liのアイソバリック・アナログ状態のクーロン・エネルギー差の研究に引き続き、巾をs波による核子の放出と仮定して評価し、実験の大きな巾(〜400 keV)を説明することができた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] T.Suzuki: "Shell-model study of spin-dipole strength is ^<12>C and ^<16>O" Nuclear Physics. A637. 547-558 (1998)
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[Publications] T.Suzuki: "Effects of halo on the Coulomb displacement energy of the isobaric analog state of ^<11>Li" Nuclear Physics. A635. 86-96 (1998)
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[Publications] T.Suzuki: "Gamow-Teller and magnetic dipole transitions for ^<11>Li, ^<12>Be and ^<11>Be" Journal of Physics. G24. 1455-1460 (1998)
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[Publications] G.Colo: "Width of isobaric analog resonances:A microscopic approach" Physical Review. C57. 3049-3054 (1998)
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[Publications] H.Orihara: "Isospin mixing in the isobaric analog state derived from the(p, n_<IAS>p) reaction on ^<140>Ce, ^<172, 174, 176>Yb and ^<208>Pb" Physical Review Letters. 81. 3607-3610 (1998)
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[Publications] T.Fujita: "Hyperfine anomaly of Be isotopes and anomalous large anomaly in ^<11>Be" Physical Review. C59. 210-214 (1999)
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[Publications] 鈴木俊夫: "原子核におけるアイソスピン対称性の破れ" 日本物理学会誌. 53. 853-857 (1998)