1997 Fiscal Year Annual Research Report
カテナセン(仮称)の合成およびその性質に関する研究
Project/Area Number |
08640677
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Research Institution | TOYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
黒田 重靖 富山大学, 工学部, 教授 (40089800)
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Keywords | カテナセン / フェナントロリン / 2、9-ジホルミルフェナントロリン / 1、10-トリメチレンフェナントロリン-2、9-ジオン / テトラクロロフェナントロリン誘導体 / 中圧型のクロマト装置 |
Research Abstract |
今年度は所期の計画に基づき昨年に引き続き目的とした共訳芳香環でカテナンを形成する(仮称)カテナセン化合物の合成とその性質に関する研究を行った。 その合成目的のために錯体形成が最も良いと考えられた。そこで基本となるフェナントロリンの各種誘導体の合成及び環形成に重要な置換基の変換に成功した。現在のところ、完全な合成には到っていないが今年度に到達した段階について報告する。 フェナトロリンを出発として2、9-位にメチル基を導入し、これを二酸化セレンにより酸化すると2、9-ジホルミルフェナントロリンが好収率で得られた。このジホルミル体のマクマリ-カップリング反応による環化反応を試みた。又更に環形成に重要な反応である各種Witting試薬との反応により二重結合の伸長反応を行った。又、1、10-トリメチレンフェナントロリン-2、9-ジオンを出発原料として、これをニトロ化、次いでアミノ化する。次にこのジアミノ体とフェナントロリン5、6-ジオンとの結合により2個のフェナントロリンをフェナジン環で都合した化合物を合成した。次にジオンをオキシ二塩化リンとの反応により対照的に結合したテトラクロロフェナントロリン誘導体化合物の合成に成功した。これは3環性カテナセン化合物のタイプの異なる化合物類への重要な中間体である。又、この合成反応に関連して本研究費で購入した中圧型のクロマト装置を用いて各化合物の分離精製が素早くしかもきれに行えた。現在、更にこれら化合物より目的化合物への誘導反応を行っている。又一方、以上の研究に加え共役系化合物の基本形な性質を知る目的で種々合成反応を行っているがこれらの研究、特に分離精製や同定に上記装置をも使用し、その成果は学術論文に発表している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M. Oda.: "Rearramgements of Tricyclo [5. 3. 1. 0] undecatrienyl Anion ; Chemical Evidence Supporting Cyclopropane Ring Circumambulation of Anionic Species.," Chemistry Lett.595-596 (1997)
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[Publications] M. Oda.: "Generation, Characterization and Some Reactions of 1, 1-Ethylene-1H-azulenium Ion.," Chemistry Lett.1011-1012 (1997)
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[Publications] S. Kuroda.: "Synthesis and Properties of anti, anti-Epithia-1, 6 ; 10, 15-bismethano [18] annuline-7, 18-dione and Its Dicationic Species.," Tetrahedron Lett.38. 8291-8294 (1997)
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[Publications] M. Oda.: "The Nazarov Reaction of 1-Acryloyl-1, 3, 5-cyclohepatoriene ; a Novel Synthetic Pathway fron 1, 3, 5-Cyclohepatriene of Dehydro-1 (2H)-azulenone." Libigs Ann/Recueil. 2563-2566 (1997)
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[Publications] S. Kukroda.: "A Thermolytic Azulene Synthesis from Dimethyl 4-Morpholine-3, 3a, 8, 8a- tetrahydroazulene-5, 6-dicarboxylates and Its 1-Substituted Derivatives.," Bull. Chem. Soc, Jpn.71. 459-465 (1998)