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1996 Fiscal Year Annual Research Report

D_<6h>対称性をもつ[18]および[30]アヌトン誘導体の合成と反応に関する研究

Research Project

Project/Area Number 08640684
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

植田 育男  大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (60191912)

Keywordsドデカデヒドロ[18]アヌレン / テトラコサデヒドロ[30]アヌレン / D_<6h>対称 / 芳香族性 / 反磁性環電流
Research Abstract

大環状共役π電子系化合物の構造・反応の特性を明らかにし、新規な機能性物質のシ-ド化合物の探索を目的に、本年度は先ず、D_<6h>-対称性をもつ3,9,15-トリ-(p-(t-トリブチル)フェニル)-1,2,4,5,7,8,10,11,13,14,16,17-ドデカデヒドロ[18]アヌレンを合成した。この化合物は空気中、室温で安定な紫色結晶であった。^1H-NMRスペクトルにおいて、環に直結した水素のシグナルは9.8ppmに観察され、反磁性環電流の誘起が強く示唆された。また、^<13>C-NMRスペクトルにおいて、18員環に帰属される炭素のシグナルはsp^2炭素2種類とsp炭素1種類であることから、アセチレン結合とクムレン結合が共役し、ケクレ型共鳴混成体として存在していることが分かった。
また、5,10,15,20,25,30-ヘキサ-(p-(t-トリブチル)フェニル)-1,2,3,4,6,7,8,9,11,12,13,14,16,17,18,19,21,22,23,24,26,27,28,29-テトラコサデヒドロ[30]アヌレンを初めて合成することに成功した。この化合物を有機溶媒に溶解すると濃青紫色を示し、そのUVスペクトルは574nmと708nmに鋭い吸収を示した。また、^1H-NMRスペクトルにおいて、置換ベンゼンの2位のシグナルが約9.0ppmに観測され、反磁性環電流が誘起されていることが示され、この化合物が高い芳香族性を持つことが示唆された。しかし、この化合物は不安定であるため、安定な誘導体への変換を検討している。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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