1996 Fiscal Year Annual Research Report
固体^<19>F-NMRを用いたチャンネル型膜蛋白質微細構造の解明
Project/Area Number |
08640751
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Suntory Institute for Bioorganic Research |
Principal Investigator |
岩下 孝 財団法人 サントリー生物有機科学研究所, 主任研究員 (00150144)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関谷 紀子 (財)サントリー生物有機科学研究所, 研究員 (20236102)
|
Keywords | バクテリオロドプシン / フルオロトリプトファン / レチナ-ルアナログ |
Research Abstract |
固体NMRによってバクテリオロドプシンのタンパク質部分とクロモフォア部分との間の磁化移動を観測し原子間距離を見積もるために両者にフッ素原子あるいは炭素-13原子を導入することを計画した。 バクテリオロドプシンのトリプトファンの位置に種々のフッ素含有トリプトファンを取り込ませる目的で、ハロバクテリウムハロビウムS9を合成倍地を用いて培養した。大量培養(9Lスケール)開始より24時間後に4-フルオロ-DL-トリプトファンまたは5-フルオロ-DL-トリプトファンまたは6-フルオロ-DL-トリプトファンをそれぞれ投入する方法で通常のバクテリオロドプシンの10-20%の収率でフルオロトリプトファン含有バクテリオロドプシンを得た。収率を上げるため培養の方法等を検討中である。また、炭素-13原子で標識したトリプトファンをバクテリオオプシンに取り込ませることも検討中である。 バクテリオロドプシンのクロモフォア部分のフッ素化アナログの合成についても検討した。たとえば、レチナ-ルのシクロヘキサン環部分を2-フルオロ-5-トリフルオロメチルベンゼン環に置き換えたものやポリビニル鎖上のメチル基の代わりにフッ素原子を導入したアルデヒド化合物を合成した。これらのクロモフォアはあらかじめヒドロキシアミンで処理しレチナ-ルを除いたバクテリオオプシンと混合することによって再構成することが出来た。現在、NMR測定に供せられるだけのタンパク質量を確保するため大量生産中である。
|