1997 Fiscal Year Annual Research Report
軟体動物有肺類マルティドメインヘモグロビンの構造解析
Project/Area Number |
08640871
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Research Institution | FUKUSHIMA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
落合 威彦 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40075031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 清志 静岡大学, 理学部, 助教授 (50201827)
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Keywords | 軟体動物有肺類 / ヘモグロビン / マルティドメイン / モノドメイン / アミノ酸配列 / 塩基配列 |
Research Abstract |
本研究は,軟体動物有肺類インドヒラマキガイのヘモグロビン(Hb)の構造解析を目的としている。本種のHbの構成単位は,ほぼ10個のドメインが直列につながったマルティドメインポリペプチド鎖であることが既にわかっている。DNA塩基配列からの全構造解析に必要なオリゴヌクレオチドプローブ(プローブ)作成のため,まずペプチドの部分アミノ酸配列決定から始めた。1.native Hbをスブチリシン処理後Sephacryl 200HRゲル濾過によりモノドメイン画分を分離し,MonoQイオン交換カラムでさらに純化を進め,1成分について20残基分のN末端アミノ酸配列を決定することができた。2.全組織からmRNAを抽出し,cDNA libraryを作成した。3.N末端側から1〜11および11〜17のアミノ酸配列をもとに,2組のプローブIpglob-1,Ipglob-2を作成し,うちいずれかとベクタープライマーとを組み合わせてcDNA libraryからPCRによりHb cDNAのスクリーニングを試みた。その結果いくつかのサイズの異なるPCR産物が得られた。4.本種Hbが同一ないし同様ドメインの繰り返し配列であることを想定してIpglob-1,Ipglob-2のそれぞれに対するantisenseプローブIpglob-la,Ipglob-2aを作成し,プライマー組み合わせlaと2,1と2aでPCRによるスクリーニングを試みた。その結果この方法ではPCR産物を得ることができなかった。5.ウサギを用いて抗Hb抗体を作成し,この抗体でcDNA libraryのスクリーニングを試みたが特異的シグナルを得ることができなかった。6.現在3で得たPCR産物について塩基配列を決定し,その真偽を確認中である。7.今後,1のスブチリシン分解ペプチドとは別に,大きな10ドメインペプチド鎖のN末端アミノ酸配列を決定し,その情報から作成したプローブにより3,4と同様にしてcDNA libraryからHb cDNAのスクリーニングを行う。
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