1997 Fiscal Year Annual Research Report
原子層エピタキシ-を利用した二硫化銅ガリウムへの高濃度範囲亜鉛添加とその役割解明
Project/Area Number |
08650007
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
飯田 誠之 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (90126467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 球緒 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (80283034)
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Keywords | Chalcopyrite / CuGaS_2 / Vapor phase epitaxy / Zn-doping / Atomic layer Epitaxy / Luminescence |
Research Abstract |
GaP(100)基板上に無機塩化物CuCl及び有機金属塩化物(C_2H_5)_2GaClおよび硫化水素を原料としてCuGaS_2のエピタキシャル成長を原料交互供給条件下で行った結果、次のことが明らかになった。金属原料(CuCl,(C_2H_5)_2GaCl)と硫化水素交互供給条件下では各原料のある供給時間の範囲で供給サイクル数あたり1/2単位胞厚の軸配向成長が生ずる。以前、我々は金属原料に無機酸化物CuClとGaCl_<3.>を用い、金属原料と硫化水素の交互供給下でCuGaS_2のエピタキシャル成長層を得ているが、この場合は供給サイクル数あたり単位胞厚の成長が起こっているとの結論を得ている。ガリウム原料の違いで成長層厚に違いが生じているが、これは無機物原料と有機物原料の成長プロセスの違いを反映していると判断している。また今回の各原料完全分離交互供給条件下では、二つの金属原料供給を相次いで行うと成長層は得られないが、金属原料供給の間に硫化水素を供給すれば成長層が得られる。この場合には各原料のある供給時間の範囲で供給サイクルあたり単位胞厚のc軸配向成長が起こることが分かった。この結果は原子層エピタキシャル成長が生じていることを示していると考えている。さらに、今回の原料完全分離供給下で銅原料(CuCl)供給に亜鉛供給を重ねた場合とガリウム原料((C_2H_5)_2GaCl)供給に亜鉛供給を重ねた場合とでは亜鉛に関連したルミネッセンスの発生に大幅な違いが認められ、亜鉛のCu/Gaに対する置換にサイトの選択性が生じている可能性を示すデータを得た。
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[Publications] J.Mitomo, H.Sato, T.Terasako, T.Matsumoto, H.Uchiki and S.Iida: "Vapor Phase Epitaxy of CuGaS_2 Using CuCl,Dietylgalliumchloride and H_2S sources under Simultaneous and Alternate Feeding Conditions" Porc.ICTMC-11(Institute of Physics). (印刷中). (1998)