1997 Fiscal Year Annual Research Report
hcpコバルト超微粒子内包カーボンナノカプセルの合成とその磁気特性
Project/Area Number |
08650010
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Research Institution | MIE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
増田 守男 三重大学, 工学部, 教授 (20023137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 弥八 三重大学, 工学部, 助教授 (90144203)
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Keywords | コバルト / 合金 / 炭素 / 微粒子 / 磁気 / 保磁力 / 磁性 / ナノカプセル |
Research Abstract |
一軸磁気異方性を持つhcp構造のコバルト超微粒子を内包するカ一ボンナノカプセルの合成を目指して,異種金属元素(Pd,0s,Ru,Pt)をCoに添加することにより,hcp-Co合金超微粒子の生成を試み,ナノカプセルに閉じ込められたこれら合金超微粒子の結晶構造と磁気特性を調べた。ナノカプセルの合成には,金属を詰め込んだ炭素捧をヘリウムガス中で直流アーク放電により蒸発する方法を用いた。 1.Co-Pd合金 飽和磁化M_sはCo-Pd合金微粒子のPd濃度C_<pd>の増加とともに緩やかに減少し,C_<pd>が5at%の時,約140emu/gであった。平均粒径〈d〉はHeガス圧力よりもC_<pd>に強く依存し,C_<pd>≒50at%の時最小で,その値は約40Åであった。保磁力H_cは,〈d〉が小さく,かつM_sが大きい時,大きな値をとり,最大値は550Oeであった。 2.Co-Os合金 M_sは試料中のOs濃度(C_<Os>)の増加とともに急激に減少し,C_<Os>が5at%の時,約70emu/gであった。〈d〉はC_<Os>に強く依存し,C_<Os>が高いほど小さくなり,最小値は約80Åであった。H_cは量大値が400Oeであった。 3.Co-Ru合金 M_sは試料中のRu濃度C_<Ru>の増加とともに急激に減少し,C_<Ru>が5at%の時で,約70emu/gであった。〈d〉はC_<Ru>とともに小さくなり,最小値は約60Åであった。H_cの最大値は450Oeであった。 4.Co-Pt合金 M_sは試料中のPt濃度C_<pt>の増加とともに減少し,C_<pt>が5at%の時で,約100emu/gであった。〈d〉はC_<pt>に依存し,C_<pt>が高くなる程減少し,最小値は約40Åであった。H_cの最大値は450Oeであった。 OsとRuはバルクにおいてhcp構造をもち,さらにCoとの合金においてもhcp構造の相が存在するので,Co-0sあるいはCo-Ru合金内包ナノカプセルにおいてもhcp相が形成されると期待されたが,今回の実験ではすべてfcc構造であり、当初期待した結果は得られなかった。
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Research Products
(1 results)