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1997 Fiscal Year Annual Research Report

超格子APDによる近赤外波長域フォトンカウンティング

Research Project

Project/Area Number 08650048
Research InstitutionSHINSHU UNIVERSITY

Principal Investigator

斉藤 保典  信州大学, 工学部, 助教授 (40135166)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川原 琢也  信州大学, 工学部, 助手 (40273073)
野村 彰夫  信州大学, 工学部, 教授 (00115362)
Keywords近赤外波長 / 超格子 / アバランシェフォトダイオード / APD / フォトンカウンティング
Research Abstract

本研究では、近赤外域において高い量子効率を持ち低雑音化が期待されるInAlGaAs/InAlAs超格子APDを用いたフォトンカウンティングの可能性を実験的に検討し、次の結果を得た。
1)実験環境の整備として、APD熱暗電流の低減およびブレークダウン電圧の温度依存性の低減を目的として、ステンレスを主体とする液体窒素冷却装置を製作し、実用に十分な冷却能力と冷却持続時間を有することを確かめた。APD素子と光ファイバーの接続を行い、測定光導入のアライメントの容易さなどを実現した。2)薄膜化APDの暗電流の温度依存性の結果から、冷却の効果は特に低バイアス時において著しく、このことから低いバイアス時の雑音は熱雑音が主であることが示された。また冷却によりキャリヤの平均自由行程が長くなり、ブレークダウン電圧が低電圧側へ移動することが示された。3)厚膜化APDの暗電流特性結果では、薄膜化素子と比較してブレークダウン電圧付近の暗電流値で10^<-11>A程度と約2桁の低減化が示され、厚膜化はトンネル暗電流の抑制に効果があることを実証した。入射光パワーで10^<-6>W〜10^<-12>Wまでの良好な出力電流特性を得た。4)厚膜化素子を用いてフォトンカウンティングを試みたがパルス波高分布特性に良好な結果が得られず、現段階でのフォトンカウンティングには適していないことが示された。原因として、トンネル暗電流や結晶品質の悪さにより発生するマイクロプラズマに起因した暗電流の抑制が不完全であることなどが考察された。特にこの現象はブレークダウン電圧付近で顕著であることが実験的に示された。
超格子APDを用いた近赤外域でのホトンカウンティング実現のためには、超格子構造を多層化し厚膜化を行うなど、光計測に適した素子設計および製作のための技術開発が重要であることなど、今後の方向性について貴重な指針を得ることができた。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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