1996 Fiscal Year Annual Research Report
亜鉛ガレート蛍光体を用いる高耐湿性薄膜EL素子の研究
Project/Area Number |
08650059
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 内嗣 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70113032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 新三 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70064467)
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Keywords | 酸化物蛍光体 / 亜鉛ガレート / 薄膜EL素子 / 蛍光体 / EL素子 / ZnGa_2O_4:Mn / ZnGa_2O_4:Cr / 発光輝度 |
Research Abstract |
酸化物蛍光体を発光層に採用する薄膜EL素子で、高価な封止処理なしでも大気中で1万時間以上安定に動作するフルカラー発光薄膜EL素子の実現を目的として、亜鉛ガレート(ZnGa_2O_4)を蛍光体母体材料として採用する薄膜EL素子について研究した。その結果、以下に述べる成果を得ることができ、ほぼ目的を達成できた。 1)発光中心として、Mn,Cr、Tiもしくは希土類元素を添加したZnGa_2O_4蛍光体薄膜をBaTiO_3セラミックス上に形成してなる薄膜EL素子の作製技術を確立した。 2)従来のソ-ヤタワー法の代わりに、デジタル処理機能の付いた電力計を用いる発光効率の評価法を採用して、作製した素子のEL特性の評価技術を確立した。 3)ZnGa_2O_4:Mnを用いる薄膜EL素子では、60Hz正弦波交流電圧駆動で230cd/m^2高輝度緑色発光を実現した。また、1kHz駆動では630cd/m^2を実現した。 4)ZnGa_2O_4:Crを用いる薄膜EL素子では、フルカラー表示に最適な赤色発光を実現でき、60Hz正弦波交流電圧駆動で10cd/m^2の高輝度を実現した。 5)作製したZnGa_2O_4:Mn薄膜EL素子に封止処理を全く行わずに、室温、大気中で1kHz正弦波交流電圧で素子を駆動して、EL特性の経時変化を測定した結果、3500時間でAl背面電極の劣化のため実験を中止するまで蛍光体の劣化は認められなかった。 6)ZnGa_2O_4:Mn薄膜EL素子は、60Hz換算寿命で5万時間以上を達成でき、高耐湿性の素子であることを実証できた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Minami,Y.Kuroi,S.Takata: "Stability of oxide and sulfide phosphor thin films as the emitting layer of TFEL devices" Journal of the Society for Information Display. vol.4. 299-303 (1997)
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[Publications] T.Minami,Y.Kuroi,H.Yamada,S.Takata: "Red-Emitting ZnGa_2O_4 : Cr Phosphor as the Emitting Layer for TFEL Displays" Proc. 3rd Int. Display Workshops. 53-56 (1996)
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[Publications] T.Minami,Y.Kuroi,Y.Sakagami,S.Takata: "Low-Cost Fabrication of ZnGa204 : Mn Thin Film Electroluminescent Devices" Proc. 3rd Int. Display Workshops. 97-100 (1996)
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[Publications] T.Minami,Y,Kuroi,H.Yamada,S.Takata,: "Oxide Phosphor for Full-Color TFEL Displays" Proc. 3th Asia Symp. on Information Display. 77-80 (1997)