1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08650073
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
熊谷 正純 仙台電波工業高等専門学校, 教授 (10044653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹島 久志 仙台電波工業高等専門学校, 助手 (80216887)
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Keywords | ラウドネス / 等ラウドネスレベル曲線 / ラウドネス関数 / 最尤適応法 / ISO 226 |
Research Abstract |
等ラウドネスレベル曲線の国際規格であるISO 226の改定作業が,我々を含めた各国の研究機関で実施されている.本研究は,等ラウドネスレベルを測定する.より良い心理学的実験手法を開発し,日本人の等ラウドネスレベル曲線を計測することである. 本年度は,以下について研究を実施した. (a)ランダム化最尤適応法の検討 ランダム化最尤適応法により等ラウドネスレベル特性を測定することを検討した.コンピュータシミュレーションにより,恒常法と最尤適応法の実験効率と実験精度を比較したところ,最尤適応法が実験効率,実験精度ともに有利であることがわかった.また,最尤適応法を用いた場合,等価点付近の刺激が多数提示されることがわかり,それを避ける方法として,ランダム化最尤適応法を考案した. (b)等ラウドネスレベル特性の測定 工業技術院電子技術総合研究所の大無響室において,ランダム化最尤適応法を用いて等ラウドネスレベル特性を測定した.今回の測定では,これまでにデータのなかった高レベル音(90phon)の測定が実施できた.得られた結果は,これまでに報告した結果と同様,国際規格(ISO 226)の特性と大きく異なるものであった. (c)等ラウドネスモデルの評価 等ラウドネスレベル曲線を求めるための,モデル式の評価を行なった.125Hzの等ラウドネスレベルを最小可聴値から70phonの範囲で詳細に測定し,モデル式との当てはまりを検討した.その結果,Lochnerの提案したラウドネス関数から求めたモデル式が最も実験結果を説明できることがわかった. ※交付申請書においては,二段階評定尺度法を検討する計画であったが,変更した.
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