1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08650091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉川 暢弘 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70230696)
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Keywords | 宇宙構造物 / 先進構造物 / 適応構造物 / 最適設計 / 構造と制御の相関 / 幾何学的非線形 / 数値解析 / 計算力学 |
Research Abstract |
柔軟構造物の変形を受動的に制御する最適設計方法を開発する上で重要となる,幾何学的非線形性を考慮した数値解析手法についてまず検討した.変形を受動的に制御するとの大目標を睨んだ上で、最適と考えられる解析手法を種々検討した結果,有限要素法類似の手法が考案できた.その手法では,従来の有限要素法の一般性を犠牲にし,本研究で必要となる変形後の筋点位置の解析のみを行える.すなわち,大変形解析を,釣り合い条件と境界条件を制約条件とした,ひずみエネルギ最小化問題と捉え,その座標点を求める定式を行った.その問題は最適構造設計での最小重量化問題と同じ問題構成となっており,非常に初歩的ではあるが,その分,数値解析の安定度も高いラグランジュ乗数法が有効であろうとの結論に至り,その逐次線形化解析の定式を行った。続いて,変形後の筋点位置の設計変数に関する一次変化率を求める感度解析の定式を行った.定式は有限要素解析で力学問題の感度解析を行う場合と類似の手法で行った.これにより,設計変更後の柔軟構造の変形が一次近似の範囲で予測できることとなった.以上のように定式を完了したアルゴリズムについて,その適否と数値解析の安定性,効率を確認するため,本年度に購入のエンジニアリングワークステーション上で数値実験を行った.まずは初歩的な1次元柔軟棒の変形形状について,提示した解析手法の妥当性を確認したところ,良好な結果が得られた.
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