1996 Fiscal Year Annual Research Report
耐衡撃性向上のための不均資材料の材料組成最適化に関する基礎研究
Project/Area Number |
08650116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
海津 浩一 宮崎大学, 工学部, 助教授 (50177317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 清彦 宮崎大学, 工学部, 教授 (50081237)
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Keywords | 不均質材料 / 応用波 / 数値解析 / 耐衡撃性 / 材料組成 / 従特性曲線法 / 傾斜機能材料 / 積層板 |
Research Abstract |
近年、耐熱材料として傾斜機能材料の研究が盛んであるが、傾斜機能材料を用いた機能や構造物の耐衡撃性の評価のための解析法はまだ確立されていない。本研究では、研究代表者が行ってきた波動伝ぱ解析に関する蓄積をもとに、波動伝ぱの状況を詳細かつ高精度に解析できる従特性曲線機能材料のような不均質体に対する三次元波動伝ぱ問題に拡張する。具体的には、不均質体を多くの薄い層に分割して積層体とみなし、それぞれの層の材料特性をさまざまに変化させる解析手法を提案するものである。さらに解析結果から、不均質体の複雑な動的挙動を明らかにし、不均質体の耐衡撃性向上のための最適な材料組成の設計を行うための基礎的知見を得ることも目的としている。 本年度は、第1段階理論の構築と理論式の導出を目指して研究を行った。計画では二次元波動伝ぱ解析を予定していたが汎用性などの面から三次元波動伝ぱ解析がぜひとも必要であると判断し、三次元波動伝ぱ解析の理論式の導出に計画を変更した。解析理論のもとになる均質・等方性体の理論式は既に得ていたが、理論式のチェックの意味も含めて、新たに、最初から解きなおした。このようにして得られた理論式を計算用プログラムに組み込み、眉の数が少ない場合の積層板の解析を行った。計算プログラムは順調に稼働し、導出した理論式は十分に使用できることを確認した。この積層板の解析成果は、平成9年3月に日本機械学会の講演会で発表する予定である。 なお、現状のプログラムでは多層に分割した場合の計算が計算機容量に左右されるため、限られた計算機の容量をうまく使って大規模な計算ができるようにすることが現在の課題であり、来年度はこの課題の解決に努力し、不均質材料の耐衡撃性向上のための材料組成の研究を行う予定である。
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