1996 Fiscal Year Annual Research Report
イメージングプレートによる単結晶材料のX線応力測定
Project/Area Number |
08650122
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉岡 靖夫 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (40061501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持木 幸一 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (80107549)
大谷 眞一 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (80120864)
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Keywords | X線応力測定 / 残留応力 / 単結晶 / イメージングプレート |
Research Abstract |
多結晶材料に対するX線応力測定はほぼ確立しており、強度問題に多大の寄与をしている.しかし、一つの結晶内の応力測定は理論は確立しているものの、実験的には種々の困難があり、必ずしも成功していない. 本研究は二次元X線検出器イメージングプレート(IP)を用いることによって、短時間で精度の高い応力測定を行うことを目的としたものである. 応力測定を行うに当たっては、必ず測定しようとする一つの結晶の方位を知る必要があるが、この測定もIPを用いて露出時間1分以内でコントラストの高いラウエ回折像を得ることが出来、さらに方位自動解析プログラムにより面指数、方位を短時間で特定可能とした. 応力の測定では回折角を正確に測定することが必要であるが、この目的遂行のため、試料揺動装置を作製、斑点状にしか現れないデバイシェラ-回折を、連続状に表すことに成功し回折角を相当の精度をもって測定することが出来た.そうして、塑性変形前後で1つの結晶に対し3-6個の回折を測定、回折角より応力を算出することが出来た.従来の写真フイルムや比例計数管を用いた同種の実験では、応力算出までに多大の時間と手間を必要としたが、本研究では、極めて短時間で結晶を算出することが可能となった. さらに、残留応力の測定の可能性についても検討を行っているが、理論的には可能なものの、応力0の材料の格子定数がhkl回折が異なると、異なった値になるという現象が見られるので、この原因を究明することが次の課題として生じるている. しかし、IPを使うことで簡単に精度の高い応力測定値が得られる見通しは立っているので、今後さらに研究を進めてより容易に応力測定が出来るようにしていきたい.
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