1996 Fiscal Year Annual Research Report
複数の音響センサを用いる工具損傷のインプロセスセンシングの研究
Project/Area Number |
08650155
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
村田 良司 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70201811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辺見 信彦 東京理科大学, 理工学部, 助手 (80256669)
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Keywords | 旋削加工 / 工具摩耗 / 音響センサ / 切削音 / 歪率 / 音響センサアレイ / 共振周波数 |
Research Abstract |
切削加工の需要の多い炭素鋼(S35C)の旋削加工を対象に種々の切削条件で切削実験を行い、切削に伴って発生する音響(切削音)を切削工具の近傍に置いた2個の音響センサーおよび比較的遠方(約3m)に置かれた2個の音響センサーで採取し、切削工具の逃げ面摩耗との関係をFFT等の音響分析装置を用いて研究した。その結果、(1)切削音は主として、切削工具のシャンクの共振周波数付近に強いピークを持ち、そのピークのラウドネスは工具の逃げ面摩耗の増加に伴って漸増する。(2)ピークの周波数は逆に摩耗の増加に伴い、若干、減少する。(3)したがって、感覚的には摩耗に伴って、周波数が増加するように感じられる。これは熟練技能者が体験していることと一致する。(4)周波数の低下に伴い、切削音の高次高調波の発生が認められる。(5)よって、切削音を監視することにより、工具摩耗の推測が可能であり、この時、監視対象は切削音のピーク周波数、ピークのラウドネス、高調波歪率の何れでも可能性がある。なお、本実験では工作機械の歯車音、軸受音などの一般的な機械音のスベクトルは2〜3kHzまでにあり、これに対し、工具の共振周波数はかなり高い(5〜6kHz以上)ので両者の分離は比較的容易であった。 しかし、実際の加工工場を想定すると、同種の工作機械が多数同時に運用されるので、複数の切削音の音源があり、これを分離する必要がある。このため7個の音響センサーを組み合わせたセンサーアレイを試み良好な結果を得ている。今後はセンサー間の最適な重み付け関数やセンサー数についても検討する。
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Research Products
(1 results)