1996 Fiscal Year Annual Research Report
繊維集合体の可視および近赤外域における分光ふく射特性
Project/Area Number |
08650232
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
馬場 弘 北見工業大学, 工学部, 助教授 (50003190)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 登 北見工業大学, 工学部, 助手 (20232994)
金山 公夫 北見工業大学, 工学部, 教授 (30003164)
|
Keywords | 繊維集合体 / 繊維径 / 空隙率 / 波長 / 指向分光透過率 / 指向分光反射率 / 半球分光透過率 / 半球分光反射率 |
Research Abstract |
平成8年7月から平成8年3月迄、繊維集合体のふく射特性を明らかにするため繊維集合体内部のふく射輸送問題を繊維が密に集合している状態を体積充填率を種々変化させて検討すると共に、多目的分光放射計とゴニオメータおよび積分球を用いて炭素繊維シート、紙、布などについて、指向分光透過率、指向分光反射率、半球分光透過率、半球分光反射率の測定を行い以下の点が明らかとなった。 1)長さ2.5mの光ファイバーおよび内径100mmの積分球を購入し測定装置の組立を行った。また光軸の微少なズレを修正するためXステージを購入し測定装置の自由度を持たせた。 2)繊維集合体の放射伝搬方向に対する異方性を考慮したモデルによる計算を行っている。繊維の光学定数、繊維径、空隙率を変化させて波長0.3〜1.5μmについて計算を行い測定結果を参照して検討を加えているが、現在までのところ十分な結果を得るに至っていない。また問題にしている系が複雑であるため現在モデルの問題点の見直しを行っている。 3)ゴニオメーターによる指向透過および指向反射特性の測定を行うとともに、積分球を用いた半球分光透過率および半球分光反射率の測定を行った。積分球を用いた測定は、名刺、ウ-ル地等厚手の布の透過エネルギーの弱い資料に対しても測定が可能であり、衣服等の実用的材料に対する興味ある波長特性が得られた。これらの測定結果の一部は日本熱物性シンポジウム等において発表し高い評価を得た。 4)現在研究途上にあり、これまでの結果を検討し、モデルの改良測定データの蓄積等を継続する予定である。
|