1998 Fiscal Year Annual Research Report
繊維集合体の可視および近赤外域における分光ふく射特性
Project/Area Number |
08650232
|
Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
馬場 弘 北見工業大学, 工学部, 助教授 (50003190)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 登 北見工業大学, 工学部, 助手 (20232994)
金山 公夫 北見工業大学, 工学部, 教授 (30003164)
|
Keywords | 繊維集合体 / 繊維径 / 空隙率 / 波長 / 指向分光透過率 / 指向分光反射率 / 半球分光透過率 / 半球分光反射率 |
Research Abstract |
平成8年度から実施してきた本研究は、今年度が最終年であり計算結果、実験結果の検討、評価を中心に行うと共に、断熱材として用いられている各種グラスウールの半球透過率および半球反射率の測定を実施した。また、分光測定実験の中心となる多目的分光放射計の校正を行った際、近赤外域の不安定さを取り除く調整が行われた。この結果、これまで不安定で振動が見られた0.6〜1.0μmの波長域の測定データが安定したものとなった。これまでの研究結果はいかの通りである。 1) ふく射輸送方程式をもとに繊維集合体の指向単色透過率および指向単色反射率を計算するモデルを与えることが出来た。 2) このモデルを用いて種々の光学定数、繊維径、空隙率を与えて繊維集合体のふく射性質を予測できる。 3) 炭素繊維シートについて光学定数、繊維径、空隙率を与え指向単色透過率および反射率を計算するとともに、ゴニオメータと多目的分光放射計を用いて、指向単色透過率および反射率を測定し、両者によく一致する傾向が見られた。 4) また、積分球による半球透過率および半球反射率の測定を行ったが指向分光透過率および指向単色反射率の半球積分値ともほぼ一致する傾向が見られた。 5) 種々の密度のグラスウールの分光半球透過率および反射率を測定した。波長特性としては0.45μm以下の短波長域で吸収率が0.3〜0.9と大きく、0.5μm以上の波長域で吸収率は0.18〜0.4の範囲でほぼ一定値を示した。グラスクールの密度と吸収率の関係は密度の増加に伴って増加するが、密度48kg/m^3以上ではほぼ一定値となることが分かった。
|