1996 Fiscal Year Annual Research Report
乱流拡散火炎の混合過程における膨脹加速と高粘度化の効果
Project/Area Number |
08650256
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
塩路 昌宏 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (80135524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川那辺 洋 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (60273471)
池上 詢 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (70025914)
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Keywords | 拡散燃焼 / 乱流混合 / 膨脹加速 / 高粘度化 / 安定性解析 / 相互相関PIV / 時間的特性解析 |
Research Abstract |
本研究では,乱流拡散火炎における非平衡過程について実験的・理論的に解析し,それらが乱れ生成および乱流混合に及ぼす作用を確認・定量評価するとともに,実際の燃焼場における燃料-空気混合過程に適用することによって燃焼制御の指針を示すことを目的とする.本年度は混合過程に及ぼす膨脹加速と高粘度化の作用を実験的に調査し,それらを記述する理論の確立を目指して主に次の項目について研究を実施した. (1)拡散火炎の安定性解析 乱れ発生の理論を構築する目的で,発熱界面に及ぼす熱流体力学的不安定機構の作用を理論的に解析した.すなわち,二次元せん断火炎および同軸層流拡散火炎の支配方程式を基礎として微小変動に対する応答関数を導くことによって乱れが増幅あるいは減衰する条件を調べ,燃焼波面に固有な不安定と変動の開始条件,乱れ生成波数ならびに層流化機構を明らかにした. (2)高粘度化に伴う混合阻害効果 相互相関PIVにより噴流火炎および非燃焼噴流内のガス流動を計測し,とくに火炎帯近傍の流動および渦度の分布を測定した.得られた結果に基づいて火炎帯の変形および燃料-空気の乱流混合について検討し,火炎帯のすぐ内側には正負の高い渦度が分布して反応物を内部に引き込むが,同時に高粘度化のため乱れ渦はすばやく減衰することなどを示した. (3)噴流火炎内ガス流動の時間的PIV計測 乱流拡散火炎内の現象理解や乱流および燃焼モデル構築のための基礎データを得るために,相互相関PIVの手法を用いて多数の瞬時の速度空間分布を求める方法を示すとともに,噴流火炎および非燃焼噴流内のガス流動計測に適用して平均流速,乱れ強度等の時間的統計量を求め,乱れ特性解析の可能性を示した.
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