1996 Fiscal Year Annual Research Report
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08650271
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Aoyama Gakuin University |
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Principal Investigator |
岡田 昌志 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60082830)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立野 昌義 青山学院大学, 理工学部, 助手 (50276028)
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| Keywords | 自然対流 / 懸濁液 / 二重拡散対流 / 沈降速度 / く形容器 / 微粒子 / 熱伝達 |
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| Research Abstract |
懸濁液の自然対流は,温度差に基づく対流と粒子の濃度分布に基づく対流が干渉し,さらに粒子の沈降が影響する。この複雑な現象を解明するために,本年度は次の2種類の実験を行った。
(1)垂直冷却壁・水平加熱壁をもつ矩形容器内における水溶液-固体微粒子懸濁液の自然対流
(2)垂直加熱・冷却壁による水-固体微粒子懸濁液の自然対流
上記実験(1)では,幅80mm,高さ120mmの矩形容器内の懸濁液を,両垂直壁は一定温度に保ちながら底面中央部幅40mmの面から加熱し,自然対流を発生させた。本実験では粒子の沈降速度に着目し,種々濃度の蔗糖水溶液にガラスビーズ微粒子(対流している粒子の径はおよそ数ミクロン)を分散させた懸濁液を用いたガラスビーズの初期濃度を30.5kg/m^3(液が水の場合の粒子濃度は3wt%になる)とした.研究代表者はすでに,水-ガラスビーズ懸濁液の場合,加熱開始後懸濁液は上下方向に成層化され,時間の経過にしたがい層が合体して層の数が減少することを示した.本研究において,蔗糖の濃度を増加させるのにしたがってストークスの粒子落下速度が減少するが,それに応じて層の維持時間が長くなることが分かった.
上記実験(2)では,1wt%のガラスビーズ-水懸濁液を幅40mm,高さ160mmの矩形容器に入れ,垂直2壁面に10℃の温度差を付けた.2成分溶液の2重拡散対流と同様に,上下方向に層が観察された。層の境界は時間とともに一定速度で降下し,最後に消滅した。懸濁液の垂直方向の温度分布は,層の境界で急激な変化を示し,層が対流セルを形成していることを示した.
今後,温度差,粒子濃度,粒度分布,粒子密度などの層形成・消滅におよぼす影響を検討する.
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