1996 Fiscal Year Annual Research Report
3次元的回転運動検出をめざしたモノリシック型超音波振動ジャイロスコープの開発
Project/Area Number |
08650293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
加川 幸雄 岡山大学, 工学部, 教授 (10019200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 隆生 岡山大学, 工学部, 講師 (20217334)
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Keywords | 有限要素法 / 超音波ジャイロ / モノリシック型 / 3次元場 / 圧電振動 |
Research Abstract |
平板の面内振動を利用する圧電弾性振動ジャイロスコープのための2次元有限要素シミュレータ「GYRO2D」をすでに開発している。本研究の中心である3次元問題への展開に先立って、異方特性(弾性異方性、圧電異方性)を有する圧電結晶に対応すべく、上の「GYRO2D」を整備した。二、三のカット・形状の水晶板についてシミュレーションを行い、面内振動型ジャイロスコープの実用的な構成について有用な知見を得た。 3次元回転運動を検出するための振動ジャイロスコープ開発のためには、まず3次元圧電振動応答問題が解析されなければならない。これについては、圧電セラミックを対象とした有限要素プログラム「PIEZO3D」がすでに開発されている。これは、圧電弾性場を弾性場と準静電場の結合問題としてとらえ、有限要素モデルは実用設計にも十分耐えられるように、空間領域は6面体アイソパラメトリック要素により離散化して、任意形状の対象が取り扱えるようになっている。本研究では、弾性、圧電性に異方性を組み入れ、水晶などの結晶に対応できる様に改良した。その上で圧電振動場に3次元回転運動によるコリオリ力の効果も組み入れて有限要素法による定式化を行い、離散化方程式を求めた。これに基づき現在プログラムを作成中であり、単純な形状の振動ジャイロモデルについて3次元回転運動に対する超音波ジャイロの応答特性の2,3の数値シミュレーションを行う予定である。開発された数値シミュレータの検証実験のために3次元回転運動が可能なアクチュエータを導入し、コンピュータ制御のためのプログラムを開発するとともに、実験装置についても整備中である。
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