1996 Fiscal Year Annual Research Report
シミュレータによる微細作業熟達過程の解明に関する研究
Project/Area Number |
08650319
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
西田 修三 摂南大学, 工学部, 教授 (20100563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 正治 摂南大学, 工学部, 助教授 (60180840)
川野 常夫 摂南大学, 工学部, 助教授 (90152983)
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Keywords | 微細作業 / 微小世界 / 生体反応 / 熟達過程 / メンタルモデル / ヒューマンインタフェース / ダイナモグラフィ |
Research Abstract |
微細作業シミュレータは没入型と非没入型がある.非没入型シミュレータについてはほぼ完成した.すなわち,微小世界の物理モデルを計算機上に構築すること,操作入力装置および操作者への情報提示システムを開発すること,および,操作情報の記録システム・操作における生体反応の記録システムを開発することがほぼ完了したので,現在実験を行い,習熟過程におけるメンタルモデルの形成の側面からデータ収集解析中である. 没入型シミュレータについては,別途購入した3次元ヘッドマウントディスプレイによる視覚表示系は動作確認中である.音響表示装置については,まず2次元全方向への音響表示装置を制作して評価を行い,臨場感が増すことを確認した.それを踏まえて3次元の設計を行っているところである.制作および動作確認は次年度に行う. 操作作業における熟達過程を解明するために,呼吸,および,筋電位を測定する生体反応測定システムを開発し,簡単なタイピング作業によって性能をテストした.その結果,呼吸反応,および,筋電位反応の測定データの分析によって,作業習熟の程度を計るための指標となりうる特徴を明らかにした.それによって,作業者の熟練度に柔軟に対応するヒューマンインタフェースの設計概念について示唆を得た.また,熟達に伴う作業負荷の変化を評価するために人体ダイナモグラフィを開発し,有効であることを確認した.さらに,操作する腕の位置の変化を表示する位置覚ディスプレイを開発し,熟練技能を操作者に提示する上で有効であることを確認した.
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[Publications] 西田 修三: "作業における習熟と生体反応の変化に関する研究" 日本人間工学会関西支部大会講演論文集. 49-52 (1996)
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[Publications] 川野 常夫: "個人適合型作業設計のための人体ダイナモグラフィに関する研究" 1997年度精密工学会春季大会学術講演会論文集. (1997)
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[Publications] 橋本 正治: "作業者の熟練度に応じて柔軟に対応するヒューマンインタフェースに関する研究" 1996年度精密工学会秋季大会学術講演会論文集. 1. 221-222 (1996)
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[Publications] 橋本 正治: "筋肉振動錯誤を用いた位置覚ディスプレイに関する研究" 1996年度精密工学会秋季大会学術講演会論文集. 1. 223-224 (1996)