1996 Fiscal Year Annual Research Report
CVケーブルの部分放電検出のためのアナログ・ニューロコンピュータ回路の設計・試作
Project/Area Number |
08650334
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原 武久 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20026214)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 修 京都大学, 工学研究科, 助手 (70093333)
宅間 董 京都大学, 工学研究科, 教授 (50221370)
|
Keywords | ニューラルネットワーク / アナログ・ニューロコンピュータ / 部分放電 / CVケーブル / バックプロパゲーション学習則 / ランダム荷重変化学習則 |
Research Abstract |
研究実績の概要を以下に列挙する。 1.ケーブル内の放電のシミュレーションを行って部分放電発生のメカニズム,部分放電信号の特徴等を明らかにした.またケーブルを含む系統内における雑音の伝搬のシミュレーションを行い,雑音信号の侵入経路および雑音信号波形の解明を行った. 2.ニューラルネットワークにおいて一般的に用いられている,バックプロパゲーション学習法をアナログ回路で実現するのは,正確なシグモイド関数の発生回路が必要になること,また非常に多くの演算回数を必要とするので,誤差の蓄積が問題となること等の理由で余り現実的でない.そこで,正確なシグモイド関数および多数の演算回数を必要としない新しい学習方法-ランダム荷重変化学習則-を開発した. 3.CVケーブル中の部分放電波形および雑音波形を学習用データとして与え,部分放電検出に対してランダム荷重変化学習則を適用し,それに対するディジタルシミュレーションを行いその学習能力を確かめた. 4.上記の学習を行ない得るようなニューラルネットをアナログ回路として設計した.すなわち,フィルター回路,重み回路,乗算回路,加算回路,ニューロンに対応する非線形回路等の各コンポーネントに対応する回路の設計を行ない,最後にそれらを組み合わせた全体のニューラルネットワークの設計を行なった. 5.設計したアナログ・ニューラルネットワークを試作し,模擬ケーブルに適用して,部分放電検出の性能について検証した結果、十分な検出能力を持つことが明らかとなった.
|
Research Products
(1 results)