1997 Fiscal Year Annual Research Report
太陽電池と蓄電池を併用する小型電気自動車の制御装置に関する研究
Project/Area Number |
08650343
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
木村 軍司 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (10087215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大里 正人 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (30209233)
土屋 淳一 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (70155406)
清水 敏久 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (30254155)
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Keywords | 太陽電池 / 電気自動車 / 蓄電池 / 昇降圧コンバータ / 高効率 |
Research Abstract |
本研究では、近距離を低速で走る、安価な小型電気自動車を対象としている。そのため、積載する蓄電池を少なくして軽量化し、屋根には太陽電池セルを張りつけ、両方の電源を併用する。低損失で高効率の制御装置を開発することを目的とした。平成9年度は、研究の2年目として、以下の研究を行なった。 (1)太陽電池と蓄電池を併用する電動カートの試作 昇降圧コンバータを搭載した、標記電動カートを試作した。本コンバータを用いることで、蓄電池の充放電が自動的に行なわれ、効率のよい運転が可能となった。設計条件と制御アルゴリズムを検討して、理論と実験において確認した。安定した動作の、電動カートを製作することができた。 (2)太陽電池の発電制御回路の研究 太陽電池を直列接続した際に、太陽電池の一部に照度不足が生じると、大幅な発電電力低下が生じる。この問題を改善する新しい発電制御回路を、シミュレーションと実験において検討した。本回路を用いることで、太陽電池の発電電力を最大限に利用可能であり、また太陽電池出力の直流リプル成分を低減できることを確認した。 (3)高効率な補助共振回路の研究 制御装置の小型化のためには、スイッチングの高周波化が必要である。しかしスイッチング損失が増大し、効率が悪くなる問題点があった。そこで、損失を低減するために、補助転流部分共振ポール形(ARCP)インバータ回路を検討した。シミュレーションと実験において、損失最小化条件と実用上の問題点を明らかにした。
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[Publications] 清水、藤岡、木村: "DC Ripple Current Reduction Method on A Single Phase PWM Voltage Source Converter" Proceedings of the PCC-NAGAOKA. Vol.1. 237-240 (1997)
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[Publications] 渡辺、亀澤、清水、木村: "部分的な陰を含んだ太陽電池の発電特性に関する研究" 平成9年電気学会産業応用部門全国大会講演論文集. Vol.2. 155-156 (1997)
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[Publications] 渡辺、清水、木村: "太陽電池動作点制御機能を持つ連系用インバータとその動作特性" 電気学会半導体電力変換研究会資料. SPC-97-109. 13-17 (1997)
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[Publications] 渡辺、清水、木村: "太陽電池動作点制御機能を持つ系統連系用インバータ" 平成10年電気学会全国大会講演論文集. 第4巻. No.741 (1998)
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[Publications] 松城、大里、清水、木村: "太陽電池と蓄電池の2電源を用いた電気自動車用コンバータ" 平成10年電気学会全国大会講演論文集. 第4巻. No.792 (1998)
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[Publications] 清水、鳥羽、木村: "補助共振転流ポール形PWMインバータの損失最小化条件と実用上の問題点" 電気学会論文誌(D). 118巻・3号. 385-392 (1998)
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[Publications] 木村 軍司: "連載講座、解説・パワーエレクトロニクス技術とその応用、第7回" 電気評論, 4(50-53) (1997)
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[Publications] 木村 軍司: "パワーエレクトロニクスの産業応用動向" 総合電気図書 OHM, 4(22-25) (1998)