単一パルスの複式検出法による部分放電劣化診断に関する研究

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08650348
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Musashi Institute of Technology
• Principal Investigator: 伊藤 泰郎 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (80061505)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 岸田 治夫 武蔵工業大学, 工学部, 講師 (40061527) ; 湯本 雅恵 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (10120867)
• Keywords: トリ- / 劣化診断 / 放電々荷分布 / 放電発光

Research Abstract

印加する交流高電圧の位相差と放電々荷分布の分布形状は絶縁劣化診断の一つのパラメータである。平成8年度の研究では印加電圧を20等分し、各位相角範囲における放電々荷分布と放電発光強度分布について解析を主に行なった。その結果、Φ7(60ﾟ〜70ﾟ)およびΦ17(330ﾟ〜340ﾟ)で発生する放電が最も放電々荷が大きく、トリ-先端まで達していることがわかった。
Φ7およびΦ17の位相角領域は電極から試料に最も単位時間当り充電されるエネルギーが大きい期間であり、いわゆる印加電圧vとdv/dtの積が最大となる時間に相当することを明らかにした。
本研究の目的である1発の放電と、これに伴う放電々荷と放電発光の対応は計測が可能となり、単一の放電パルスによって多数のトリ-のチャネルで同時に放電が起っていることも判明しつつある。これ以降の検討は次年度に行い、明瞭な結論が得られる目処はついたものと思われる。

Research Products

• [Publications] 江原由泰・伊藤泰郎: "ボイド内部分放電に及ぼす水分の影響" 電気学会論文誌A. 116A-4. 372-377 (1996)
• [Publications] 浦野幸治・伊藤泰郎: "位相角別発光画像と放電々荷によるトリ-イング劣化解析" 電気学会,放電・誘電・絶縁材料合同研究会. EDI-96-55. 105-114 (1996)
• [Publications] 上久保博司・伊藤泰郎: "A nalysis of Electrical Trceing Process by Discharge Luminous Image and Discharge Magnitude in Each Phase Aria." The Int.Conf.Dielectric Materals,M.easuremonts & Applicotion. 326-329 (1996)
• [Publications] 浦野幸治・伊藤泰郎: "電気トリ-現象における放電発光画像と放電々荷の位相角解折" 第28回電気絶縁材料シンポジウム. P-22. 235-238 (1996)
• [Publications] 直江昌武・伊藤泰郎: "The Fractal Analysis of the Trceing Process" Conf.Electrical Insulation and Dieledric Phenomena. 779-782 (1996)
• [Publications] 富樫和寛・伊藤泰郎: "トリ-イング劣化における単一パルスの放電々荷と放電発光の同時計測" 平成9年電気学会全国大会. No374. 2-147- (1997)