1996 Fiscal Year Annual Research Report
電力系統において互いの高調波を低減し合うスイッチングレギュレータの研究
Project/Area Number |
08650351
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
松井 景樹 中部大学, 工学部, 教授 (70131167)
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Keywords | 家電機器 / 半導体電力変換装置 / 高調波電流 / 高調波低減 / 電力系統 / 電流高調波 / 低次高調波 / 整流回路 |
Research Abstract |
家電機器から産業用に至るまで半導体電力変換装置の応用が盛んとなり、これにともない高調波電流特に低次成分による電力系統の電圧ひずみが増大し、電力用機器の障害が報告されるようになった。しかしながら、電力系統においてはすべての高調波が問題となるわけではない。機器に障害をもたらす低次高調波を中心にそに低減化を行えば良いことに着目して研究を行った。コスト増などを勘案すると入力電流の理想的な波形である正弦波化にこだわらない方式でのこのような研究がより効果的で実用性が大きくなる。従来の入力電流正弦波化をおこなう高調波低減方式と比べて、単独ではその低減効果が少ないが、回路定数の異なる他の整流回路と複数個系統に接続される場合においては、これらの電流高調波が互いに相手の高調波と低減し会うことが明らかとなった。この方式は系統に多数接続される整流回路のコンデンサ値をそれぞれ互いにずらした方式とした。これによる高調波成分の位相がずれ低減し会うことが出来る。このように本方式はわずかな回路定数の変更で互いの高調波低減を可能とする点で独創性があり実用性が極めて高いと思われる。実際に適用するには、使用する機器において分散した回路定数を持たせるため電力容量により使用する回路定数の範囲を規制したり、機器の種類で定数の範囲を規制したりする方法が考えられる。本研究の趣旨である互いの定数の違いにより互いの高調波を低減するアイディアは未だ国の内外を通じて報告されておらず、しかも実用性が大きいため、この研究結果は電力利用環境の改善に大いに寄与できるものと考える。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Matsui,F.Ueda,K.Tsuboi & K.Iwata,: "「Parallel Connections of Pulsewidth Modulated NPC Inverters Using Current Sharing Reactors」" Proceedings of IEEE IECON'96. vol.3. 1776〜1783 (1996)
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[Publications] K.Matsui,F.Ueda,Y.Kawata,K.Tsuboi,K.Iwata,: "「Novel Modulation Strategies of Parallel Connected NPC-PWM Inverters for AC Motor Drives」" Conference Record of 1996 IEEE IAS Annual Meeting.vol.2,. 1085〜1091 (1996)
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[Publications] T.Yamaguchi,K.Matsui,K.Hayashi,S.Takase & Yaku You: "「A Novel PWM Strategy to Minimize Surge Voltage for Current Source Converter」" Conference Record of 1996 IEEE IAS Annual Meeting.vol.1,. 47〜53 (1996)
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[Publications] F.Ueda,K.Matsui,K.Tsuboi,M.Asao,T.Kobayashi,M.Watanabe: "A Technique of Parallel Connections of Pulsewidth Modulated NPC Inverters by Using Current Sharing Reactors」" Electrical Engineering in Japan. Vol.117 no.5,. 57〜69 (1996)
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[Publications] 松井、河田、上田、山口: "「NPC-PWMインバータの並列接続における過変調と非対称変調」" 電気学会論文誌 D. 117-D巻,1号. 26〜34 (1997)