1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08650358
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
当宮 辰美 阿南工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (80106129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 達治 阿南工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助教授 (80236603)
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Keywords | 風力発電 / 協調群制御 / 出力制御 / プロペラ形風車 / ニューラルネット / モデリング |
Research Abstract |
風力発電は、クリーンで安全なエネルギー源として注目されて以来、国内においても各電力会社において実用化が始まっている。しかし、離島での独立電源用や無人中継局の電源用として風エネルギーを利用する場合には、風エネルギー密度が希薄であることや、風速の変動が激しいため、エネルギー変換効率を高めるための各種制御法を検討する必要がある。さらに、独立電源用風力発電設備の発電機には,直流機だけでなく交流機(主に誘導発電機)も使用されている。そこで、複数台の風車で、それぞれ異なった種類の発電機から、風エネルギーを効率よく取り出すための発電機協調運転群制御法は、風エネルギー利用に貢献できると考えられる。 まず,今年度の研究においては、発電機協調群制御のための基礎研究として、単独発電機を使用した高効率化のための出力制御法の検討を行なった。その一つは、ファジィ推論を用いた出力制御であり、この制御法は、計測される風速と風車回転数により最大出力が得られるように発電機の発生電流を制御する方法である。その結果、従来の予想風速による制御結果と比較してファジィ推論による制御法の有効性を確認した。また、協調制御を行うために必要な出力特性推定による出力制御法の開発については、カルマン・フィルターを応用した出力特性推定法の開発を行い、この制御法の有効性を確認した。 次に、従来までに我々が確立しているプロペラ形風車発電システムシミュレーション手法以外に、サボニウス形風車やダリウス形風車に対応するため、ニューラルネットを用いた発電システムのモデリングに関しても開発を行い、ほぼその有効性を明らかにした。現在、協調制御法開発のために使用する風データを、数台の風速計測システムにより収集中である。また、異なった発電機による協調制御のために、バッテリ-を負荷としたシミュレーション手法を開発中である。
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[Publications] 当宮辰美: "最大出力時の風車回転数による風力発電の出力制御" 平成8年電気学会全国大会講演論文集. 7. 355-355 (1996)
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[Publications] 当宮辰美: "協調制御のための出力特性推定による風力発電システムの出力制御" 平成8年度電気関係学会四国支部連合大会. 8-P3. 102-102 (1996)
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[Publications] 当宮辰美: "ニューラルネットを用いた風力発電システムのモデリング" 電気学会研究会資料 新・省エネルギー研究会. ESC-97-1. 1-6 (1997)
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[Publications] 当宮辰美: "風力発電協調制御基礎研究のためのファジィ推論による出力制御" 阿南工業高等専門学校研究紀要. 33号. 7-13 (1997)
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[Publications] 当宮辰美: "プロペラ形風車発電システムのニューラルネットによるモデリング" 平成9年電気学会全国大会講演論文集. 7. 336-336 (1997)