1997 Fiscal Year Annual Research Report
集積電子回路における高配向薄膜配線層のエピタキシャル成長による作製
Project/Area Number |
08650361
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
野矢 厚 北見工業大学, 工学部, 教授 (60133807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武山 眞弓 北見工業大学, 工学部, 助教授 (80236512)
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Keywords | 集積回路 / 高配向薄膜 / 金属-半導体コンタクト / エピタキシャル |
Research Abstract |
初年度に引き続き、エピタキシャル成長の関係に基づく、高配向薄膜を積層構造としたコンタクトの作製とその評価について検討を行った。特に、配線層であるAlおよびCuがfcc金属であり、かつエレクトロマイグレーション耐性からも(111)面に高配向した薄膜を得ることに着目して、それらの成長基板となる拡散バリヤ材料として、エピタキシャル成長の観点から、bcc金属の(110)面を利用することを重点的に検討した。特に、共にbcc金属であるTaとWは全ての組成範囲にわたって全域固溶となるため、その合金は基本的にbcc構造を持ち、その平均的格子定数は合金組成に依存して、TaからWの間で変えることが出来るため、その上部での配線層の高配向成長を制御できる可能性がある。このことを踏まえて、Si(100)面上にTa-W(110)面を、さらにその上部にAl(111)またはCu(111)面の成長させることに成功し、Al(111)/Ta-W(110)/Si(100)およびCu(111)/Ta-W(110)Si(100)の高配向積層コンタクトを実現できた。これらコンタクトで熱処理に伴い生起する反応を調べたところ、Al/Ta-W/SiコンタクトではAl/Ta-W界面でのアルミナイド形成が、Cu/Ta-W/SiコンタクトではTa-W/Si界面でのシリサイド形成が、それぞれコンタクトの劣化の要因となるが、Alコンタクトでは500〜550℃、Cuコンタクトでは680〜700℃の保持温度が得られており、熱的安定性にも優れた高配向コンタクトを実現でき、当初の目的をほぼ達成できた。これらの成果は論文として投稿準備中である。
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