1997 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロマシニング材料としての多結晶炭化珪素薄膜の作製と応用
Project/Area Number |
08650375
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
上村 喜一 信州大学, 工学部, 助教授 (40113005)
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Keywords | 炭化珪素 / マイクロマシニング / 温度センサ / 圧力センサ / 耐環境性材料 |
Research Abstract |
本年度は、多結晶炭化珪素薄膜の作製と評価、ならびに薄膜の加工技術の開発に加えて、センサの試作と特性評価を行った。具体的な業績の内容を以下に示した。 ・炭化珪素薄膜の微細加工 フォトリングラフィとプラズマエッチングにより、マイクロマシン要素として使用可能な程度の精度で、多結晶炭化珪素薄膜を加工する方法を確立した。プラズマエッチングに際して、二酸化珪素とのエッチング速度比を大きく保ったままで実用的な速度のエッチングが可能となる条件を見出した。 ・計測用マイクロ赤外光源の試作 多結晶炭化珪素薄膜を用いた微細構造体の一つとして、多結晶炭化珪素を用いたマイクロエアブリッジを試作し、その製作工程について検討した。この構造は、計測用マイクロ赤外光源として応用可能である。 ・光学読みとり式ダイヤフラム圧力センサの試作と特性評価 多結晶炭化珪素薄膜を用いたダイヤフラムを設計し、その製作工程を検討した。さらに、この構造に、読み取り用の光ファイバーを接続して圧力センサを構成し、その特性を測定した結果、この構造が圧力センサとして有効であることを示した。 これらの結果から、多結晶炭化珪素薄膜が、マイクロマシニング材料として有用であることが示された。
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