1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08650390
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 康寛 武蔵工業大学, 工学部, 講師 (30227186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 達雄 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (10061532)
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Keywords | 電力ケーブル / 空間電荷分布 / パルス静電応力法 / ナノ秒パルス発生器 / 高温測定 / 超高圧試験 |
Research Abstract |
今年度の研究により以下の成果が得られた。 (1)高温における空間電荷分布測定装置の開発 従来の空間電荷分布測定装置では圧電素子として90℃程度の高温では出力が低下するポリふっ化ビニリデン(PVDF)フィルムをセンサとして用いていたが、今年度は高温でも出力の変化が少ない結晶性のニオブ酸リチウム(LiNbO_3)をセンサとして用いる測定装置を開発した。この装置の特性を調査し、室温から100℃の温度範囲での使用が可能であることを確認した。 平板電極型ケーブル用空間電荷分布測定装置の開発 従来のケーブル状試料用の測定装置では、ケーブル外径にあわせて作製した扇形電極を用いていたため、種々の外径を有するケーブルを測定する場合は、ケーブル外径にあった扇形電極をその都度設計、作製し、交換する必要があった。今年度の研究では、平板電極を用いた装置を開発し、電極を交換する必要のない装置を開発した。この際、測定に十分な出力を得るためのセンサのサイズを算出し、実際に作製した装置で十分測定が可能なことを示した。 (3)8kV高電圧ナノ秒パルス電圧発生器の開発 従来のナノ秒パルス電圧発生器は波高値が4kVであったため、3〜6mmの絶縁体厚さを有するケーブル状試料しか測定が出来なかったが、今年度は8kVのパルス発生器を開発し、9mmの絶縁体厚さを有するケーブル試料の測定をも可能にした。また、数100kVの超高圧を印加しながら空間電荷分布を測定できるように、長尺ケーブルにパルス電圧を印加できる手法も新たに考案した。
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[Publications] 佐藤勇樹: "圧電素子誘起圧力波法の改良およびパルス静電応力法との比較" 電気学会論文誌A. 117. 257-262 (1997)
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[Publications] 村田光一: "交流課電下の架橋ポリエチレン中の空間電荷形成" 電気学会論文誌A. 116. 1095-1100 (1996)
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[Publications] 今泉陽一: "電子線照射によりPMMA中に蓄積させた3次元電荷分布の測定" 電気学会論文誌A. 116. 684-689 (1996)