1998 Fiscal Year Annual Research Report
超高性能衛星搭載発振器を用いた新しい電波科学惑星探査法の開発
Project/Area Number |
08650456
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Research Institution | Institute of Space & Astronautical Science |
Principal Investigator |
小山 孝一郎 宇宙科学研究所, 惑星研究系, 教授 (00013730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 英一 千葉大学, 共同研究員 (20229701)
河島 信樹 近畿大学, 教授 (60013702)
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Keywords | 電波科学 / 惑星大気 / 超安定発振器 |
Research Abstract |
1. 日本の火星探査機「のぞみ」に搭載した超安定発振器を用いて火星大気、電離大気の研究を行うために、本研究のためにデータ取得システムを長野県臼田の深宇宙観測所に構築した。地上でのデータ取得システムのチェックをSbandのみについて行い、システム全体としての動作をチェックした。一部システムの切り替え、データ取得用ソフトに一部不具合があるものの、動作は概ね良好であることがわかった(尚、Xband系については「のぞみ」の高利得アンテナが定常運用に入ると思われる平成11年4月初めにシステムのチェックを行う予定である)。 2. データ解析用ソフトウェアの構築 電波えんぺい法により惑星の中性大気、電離大気の研究を行う上で、まず、中性大気密度、および電離大気大気密度の高度分布を求める必要がある。このためには、まず受信した電波の中から極めてわずかな周波数のずれを見い出し、このずれを物理量になおす必要がある。本年はまず、第一段階の本研究の仕上げの年と位置付け、データ解析用ソフトの全体的構築を行った。まだ完全ではないものの、今後は細部に亘って改良が必要である。 3. 地球電離圏の影響 密度が最大で10^33コ/cc程度となる火星電離圏の夜の信頼できる電子密度プロファイルを得るには、地球電離圏の電子密度の変動が最終的な検討要素となり、現在、本件に間しては研究続行中である。 尚、これまでの研究成果については以下のように発表した。 1. 野口、今村、小山、他、火星探査機「のぞみ」による電波えんぺい実験、第104回日本地球電磁気惑星圏学会、1998年10月11-13日。 2. K.-I.Oyama,and E.Mizuno,Radio occultation experiment in Planet-B mission, 21st Sympositum Space Technology and Science,1998.
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