多次元オーバサンプリングによるアレイセンサの符号化技術

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08650476
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Yamagata University
• Principal Investigator: 田村 安孝 山形大学, 工学研究科, 助教授 (40171904)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 赤塚 孝雄 山形大学, 工学部, 教授 (80091875) ; 小山 清人 山形大学, 工学部, 教授 (60007218)
• Keywords: 多次元信号処理 / 超音波アレイセンサ / Δ-Σ変調 / 指向性制御 / 高分子圧電トランスデューサ

Research Abstract

1.多次元オーバサンプリング符号化方式の確立
2次元1次Δ-Σ変調符号化による1次元アレイセンサの信号処理に関して時間サンプリング周波数、アレイ間隔と量子化雑音レベルの関連を調べた。この結果、特別の時間領域のフィルタを用いずに高ダイナミックレンジの音響波を発生できることがわかった。2次元アレイの拡張は円周アレイを採用することで可能であった。
2.実験システムの試作
実数値で与えられた波面を多次元量子化し、得られる複数のビット列を同期して出力する最高サンプリング周波数50MHz、64chのオーバサンプリング符号化システムを試作した。これを用いて空中の可聴音を使った予備的実験により1ビット駆動による正弦波の発生を確認した。また、DSPシステムを備品費で購入し、高速処理システムの設計に着手した。
3.超音波アレイセンサの試作と特性の評価
高分子薄膜上にパターン電極を形成し、中心周波数5MHzの超音波アレイセンサを試作した。これを広い周波数帯域のパルスで駆動し、周波数帯域、クロストークなどの特性を評価した。
4.システムの評価と整備
設計したシステムの評価を行なった。1次元アレイで空間および時間のオーバサンプル比が共に16の場合、焦点でのSN比は時間領域のフィルタを用いずに60dBであり、十分に高くできることがわかった。

Research Products

• [Publications] 森下匠: "波面符号化開口を用いた音響センサー符号可変型EAいよる繰り返し撮像-" 計測自動制御学会学術講演会予稿集. 35. 971-972 (1996)
• [Publications] 岡田充: "多次元信号処理を用いる音響センサのAD/DA変換-2次元ΔΣ変調による密アレイの駆動-" 計測自動制御学会学術講演会予稿集. 35. 831-832 (1996)
• [Publications] 赤坂修: "多次元ΔΣ変調と密アレイを用いる音場制御" 超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム予稿集. 17. 265-266 (1996)