1996 Fiscal Year Annual Research Report
むだ時間系の2ディスク混合感度問題とロバスト制御性能の解法と制御系設計法の構築
Project/Area Number |
08650477
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
渡部 慶二 山形大学, 工学部, 教授 (50007027)
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Keywords | Mixed Sensitivity Problem / Time-Delay Systems / Finite Spectram Assignment / Robust Performance |
Research Abstract |
目標追従特性、外乱除去特性をよくするには感度を小さくすることであり、パラメータ変動に対しロバスト安定にするには相補感度関数を小さくすることである。しかし、感度、相補感度の和は1で、同時に0にできない。そこで低周波数で低感度、高周波数で低相補感度の制御系を設計する2ディスク混合感度問題がある。解析的に解けないため、繰り返しによる求解と設計法を与えることが、本研究の目的である。平成8年度は、むだ時間のない制御対象に対する2ディスク混合感度問題の解法を、直列補償器とオブザ-バベースド状態フィードバック制御の枠組で解く方法を確立した。2ディスク混合感度問題の十分条件である1デイスク混合感度問題の解よりさらに低感度の系が設計できることを示し学会論文として発表した。さらに、その方法をむだ時間系に拡張したものを、国際自動制御連盟の会議(IFAC World Congress)で発表した。つぎに、内部モデルベースド制御器からの2ディスク混合感度問題の解法を検討し、その成果を国際会議で発表した。さらに、その設計の中で逆システムの計算が必要であり、真にプロパな系に対する逆システムの新しい構成法をもとめ、国際会議および学会論文として発表した。また、設計に必要な制御対象のモデル作りについても検討し、制御性能をみたす系が設計できるモデルの求め方についてもあたらしい方法を提案し、国際会議で発表した。
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[Publications] 山田功、渡部慶二: "安定な低域通過型逆システムの状態空間法による構成法" 計測自動制御学会論文集. 32巻6号. 862-870 (1996)
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[Publications] 我妻敏正、渡部慶二 他: "極配置に基づく2ディスク混合感度問題の一解法" 計測自動制御学会論文集. 32巻9号. 1345-1353 (1996)
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[Publications] Watanabe,Nobuyama,Kojima: "Recent Advances in Control of Time-Delay Systems" Proceedings of 35th IEEE CDC. 2. 2083-2089 (1996)
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[Publications] Shu,Watanabe,Yamada: "Unification fo Modeling and Control for Desived Control Performance" Proceedings of 35th IEEE CDC. 1. 893-894 (1996)
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[Publications] Yamada,Watanabe: "Inner-Outer Factorization for Discrete-Time Strictly Proper Systems" Proceedings of 35th IEEE CDC. 1. 1491-1492 (1996)
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[Publications] Wagatsuma,Watanabe,et.al.: "Coefficient Assignment Approach to Two Disk Mixed Sensitivity Problem of Time-Delay Systems" Proceedings of 13th World Congress of IFAC. H. 125-130 (1996)