1996 Fiscal Year Annual Research Report
確率制御システムに対する実現理論の構築とその部分空間法への応用
Project/Area Number |
08650488
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
片山 徹 京都大学, 工学研究科, 教授 (40026175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷹羽 浄嗣 京都大学, 工学研究科, 助手 (30236343)
酒井 英昭 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70093862)
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Keywords | 確率実現 / 部分空間法 / 正準相関解析 / QR分解 / 特異値分解 / 確率システム |
Research Abstract |
本研究は,外生入力を受ける確率システムに対する実現理論を構築することである.特に,赤池の方法を発展させて,時系列に対する確率実現の理論を外生入力を受ける確率システムへ拡張することを目的としている. 1)Picci(パドバ大)との共同研究によって,外生入力を受けるシステムに対する確率実現の方法を提案した(Signal Processing,1996).この研究では,出力から入力へのフィードバックが存在しないという条件の下で,最小次元状態空間モデルのクラスを特徴づけ,確率サブシステムと確定サブシステムの2つのサブシステムからなるブロック構造をもつ状態空間モデルの表現を与えた.さらに,この結果を利用した部分空間法のアルゴリズムを提案した.また,有限長のデータによる同定の際に生ずる確定サブシステムの初期値の推定方法を与えた(Proc.IFAC 13th World Congress,1996). 2)外生入力を受ける確率システムの実現問題を,未来の出力を過去の入出力と未来の入力によって予測する多変数Wiener問題として定式化し,Wiener-Hopf方程式を解くことにより最小次元の状態空間モデルを得る方法を提案した.この研究で得られた状態空間モデルはカルマンフィルタから導かれるイノベーションモデルと同じ表現をもつものであり,1)の結果のようなブロック構造はもっていない.この結果一部は1996年6月の統計数理研究所での研究会で発表し,またより整理した結果は1997年7月のIFACのシステム同定シンポジウムで発表の予定である(Proc.11th IFAC Symp.System Identification,1997).
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Research Products
(3 results)
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[Publications] G.Picci: "Stochastic Realization with Exogenous Inputs and Subspace Methods Identification" Signal Processing. 52.2. 145-160 (1996)
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[Publications] G.Picci: "A Simple Subspace Identification Method with Exogenous Input" Proc.IFAC 13th World Congress. I. 175-180 (1996)
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[Publications] T.Katayama: "An Approach to Realization of Stochastic Systems with Exogenous Inputs" Proc.11th IFAC Symposium on System Identification. (1997)